月夜と私の過去と光の城 ダブモン!!4話17 妖魔版
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「で、俺達に協力してほしいと?」「いいけどさ、」「本当に出られないの?」
「ま、そう思うよな・・・」
扉を叩いて話を通した男部屋の中、私たちの前にいる3バカ+カンテラ、部屋の構造は私の所と同じ、違うのは部屋が少し奥に位置しているのとベットが四つ、四角形頂点に並んでいること
「その辺りは、私が確かめてみるわ、この人連れて入り口に行けばいいんだから、いいわよね、ウィルピー」
微かに、光の玉の方を見る
「ええ、構いません」
もっとも、閉じ込められたなどと、そんなすぐばれる嘘をつくとは思えないが・・・
そんなことを考えながら、視線を良星兎白鼓動とカンテーラに戻す
「それで、あなた達はどうするの?」
「城の調査だろ、いいぜ」「ちょうど探検にでも出ようか、って話してたとこなんだ」「拒否する理由もないし」
「城の構造を把握しておきたいしな」
「それじゃ、私達は、入口に向かうわね・・・」そして、私達は後ろに控える女性の方に顔を向ける「おばさん、行くわよ」
「は・・・はい・・・」
・・・そこから、部屋から出て、入口に向かう・・・
宿泊している部屋から大広間中二階には少しの廊下を直進したのち階段を一つ降りた先である、無論、その後一階に行くのに大回りが必要なのだが・・・
「これが答えってわけか・・・」
入り口にたどり着いた時、左右から槍をそれだけ出した右ヒレで持ったたくさんの亀の甲羅が滑ってきて、頭と手足を出して立ち上がりながら、その鉄の槍を扉の前で交差して封鎖しつつ私達に突きつけてきて、私は一人ごちたのである・・・
なるほど、一人の中年女性が出るのには不可能に近い・・・
「ウィルピー、話、出来る?」
「ええ、一応は・・・」
「それじゃ、どうしてこの人を外に出さないの?ほら、伝えて」
「わかりました」
私の顎を向けての指示に、ウィルピーが槍が届かないギリギリの距離まで近づき、亀たちに向かい
「どうしてこの人を外に出さないの?です」
話しかけて行く、
すると、亀たち、多分ダブモンだろうが、それらがほんの少し首を横に振って顔を見合わせて意思疎通のようなものをした後、その先頭の一体がウィルピーの方を見据え、口を動かし、何事かをウィルピーに伝えていく
「ふむ、この人は精神に疾患を抱えている、執拗に落ち着きなくここから出ようとする、と、」
聞いてた通りか・・・
「この人は病気じゃないの、出してあげて頂戴」
私の言葉に応えるように、またも先頭の亀が口を動かす、
「お前もこいつの仲間だろう、出せない、そう言っておりますですよ」
「どうしたら出してくれるの?」亀の口が動く
「病気が完治したら出す、と、」
「この人は病気じゃ・・・ああ、」思わずこのやるせない状況に右手で頭を抱える「堂々巡りだわ・・・あんたたちと話しててもらちが明かないわ、ここの責任者出しなさい、責任者」
「ですよ、」不意に亀の口が動く「・・・あ、そうですか・・・四葉さん、」ウィルピーが少し大切な事なのかこちらの方に改めて顔を振る
「なに?」
「時間はかかるけど、呼んでくるそうです」
「どれくらい?」
「さぁ、でも、日付が変わらないうちだそうです」
ということは、そこそこかかる可能性もあるわけか・・・
「じゃ、日付が変わる少し前くらいに、後でもう一度ここに来るから、それまでに呼んどきなさい、次来た時に責任者来なかったら力づくでも突破しちゃうかもしれないわねぇ~」
亀たちの間で動揺が走り、互いに顔を見あわせて行く・・・
「いいんですか?そんなこと言って・・・」
「ああ言っておけば、入口に警備が集中するでしょ、多分」
「多分ですか・・・」
「ともかく、私達は城の調査もするわよ、いざって時のためにおばさんの荷物も取りに行かないと、いいわよね、」私は、確認するかのようにおばさんの方を見る、おばさんのその顔は、不安そうに口が真一文字に結ばれ、目がまばたき過多になっていた「おばさん」
「あ・・・はい!」
おばさんと呼んだ時に改めて気づいたのだろう、一拍子遅れた返事・・・
こんな調子で大丈夫かしら・・・ま、どうにかなるか・・・
私達は振り返り、城内の探索に向かって行く・・・
名・老岳の徴税請負師 カメゼニイ ダブモンNo.79
概・M モンスター コスト3 パワー2400 爬虫・闇属性
発・戦闘前・自任意・このターンのみ・条文の頭に指定:主対象:
条・一・このターン、効果を相殺抜きで発動した
相手の全てのモンスター
主対象単体であるため全対象とする
効・第一効果:一のパワーを300下げる
・相手は一の数だけ時限無しでチャージゾーンのカードを
コスト扱いで出来る限り選択し表にしなければならない
文・徴税を行うような習性を持つ亀型ダブモン、集団で生活するが、その時に餌を
集め、再分配する様がまるで税を取るさまに見える、幼いものや病気や老いで
狩りを出来なかったものにも再分配するが手持ちを騙すものには容赦はしない
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――