バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

月夜と私の過去と光の城 ダブモン!!4話/10

 

月夜と私の過去と光の城 ダブモン!!4話10
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 おっし・・・行くわよ・・・
 「リチャージ!ドロー!」
 チャージゾーンを裏返し、山札を引き、手札を見る・・・
 今度はこの二枚で・・・攻めきる!!
 「セット、オープン!!」
 「ダブモンNo.70、光鳥の養蜂師 ビービードリ!!」
 現れたのは、光の鳥、
 中型鳥程度の大きさで、全身が光に包まれ、発光している
 「それじゃ、使わせてもらいますよ」
 そこにウィルピーが憑依し、頭に炎のような白い光が宿る
 「さて、それでは、行かせてもらいましょう・・・」
 すると憑依したウィルピーの口調が突如として女性のものに変わる
 「それ、メスの個体だったの?」
 「まぁ、そういうイメージということで、お願いしますわ」
 どんなイメージよ・・・
 「ダブモンNo.122、煙塵の煙突守り クロボッコリ!!」
 はっ、来る!!
 とフードのやつの前、上から黒い綿のような塊が降ってきて床に落ち、
 そこに黒い瞳が見開かれ、黒いほこりの羽が生え、おもむろに羽ばたき宙に浮いた、
 一見するとワタボッコリに似ているが、その両の瞳は怒ったようにぎらついている・・・
 う~む、またこれ、ほこり系か・・・別にいいけど、
 私はチャージゾーンのカードをちゃっちゃと二枚、前に出す
 「私は、ビービードリのコストにこの二枚を指定!!」
 向こうもクロボッコリのコストに二枚前に出して来たな・・・よし!一気に表に!!
 「私はビービードリのコストにウィルピーキラメントとシャインシールド・アルファを指定!!」
 で、あっちが表にしてきたのは・・・デフォリティアエレメンツとメイドセイケツエレメンツ!!か・・・
 って、デフォリティアエレメンツはコストで表になった時のタイミング持ちじゃない、ウィルピーキラメント相殺されて使えないわ、しかたない、このまま1番戦闘、行くわよ・・・!
 クロボッコリがサンサンメリーの方にゆっくりと飛ぶ、
 パワーはサンサンメリーの方が1200程上、
 恐らく、目的はクロボッコリの戦闘後効果の発動、それでこのターンを生き残るつもりか?でも、その発動の為にはクロボッコリのパワーが足りていない200ほど、だが、その程度なら・・・
 クロボッコリがサンサンメリーを追いかけ、その翼ではたいていくが、
 案の定、サンサンメリーが軽やかに避けた、ウフフと笑い声が聞こえてきそうなに・・・
 と、向こうの方でチャージゾーンでカードを一枚表にしてきた!
 無機質パワーエレメンツ、やはり、パワーを上げてクロボッコリの効果を狙うつもり、そうはさせるか、
 「私は、サンサンメリーの効果を発動、無機質パワーエレメンツを相殺する」
 と、クロボッコリがいきなり上に飛んで大きな黒いほこりの天井を形成、こちらに叩きつけてくる、
 ダメージ無さそうだけどあれ喰らうのはい・・・や・・・避けようにも大きく間に合わない!
 が、ここでサンサンメリーが半球状の光のバリアを形成し、防ぎ切った!
 無論、私は守ってもらえず、まわりに黒いほこりがまき散らせれていく
 「ごほっ!ごほっ!ごほっ!」
 「げほがほげほ!!」
 「げげほっ!!げげほっ!!」
 辺りで私含めて咳の音が多重音を響き渡らせる
 「ちょっと、二人共大丈夫!?げほげほ・・・」
 「大丈夫だってげほげほ・・・」
 「まったく問題なげほげほ・・・」
 ああ、ほこりが・・・舞って行く・・・
 思わず右手を振ってほこりを飛ばす、少しはスペース出来たかな、スーハー・・・よよしよし、呼吸しても大丈夫だ、ちょっと落ち着いて来たかな・・・
 「あの・・・四葉さん・・・」
 「ん・・・何よ・・・」
 ウィルピーが私に右翼先でそっと指してきて
 「黒い炭みたいなのが付いてましてよ・・・」
 「なんです・・・って・・・」
 と思いきや・・・ウィルピーに兎白に鼓動・・・
 「あんたらウィルピーと二人にもついてるわよ・・・」
 「えっ!?そうなの!?」「えええっ!?本当に!?」
 「あらはしたない・・・」
 そう言いつつ、片翼と片腕で顔をふき取って行く・・・
 そして、黒い炭の付着したそれらを見て・・・
 「うへぇ・・・」「付いてた・・・」
 「うう・・・不覚・・・」
 とと、私の方もどうにかしないと・・・
 強引に私も炭を腕で拭き
 「とれた?」
 「ええ・・・そのようですね・・・私たちは?」
 「全員とれてるわよ・・・」
 「本当に!?」「本当っ!?」
 「本当ですか!?」
 「疑うんなら後で鏡でも見りゃいいじゃないのよ!!さ、私達はこっちをどうにかしないとね・・・」
 私が戦場を見直すと、律儀にサンサンメリーが待ってくれていた、
 「やって、サンサンメリー」
 サンサンメリーが手の平を胸ほどで球をなでる様にくるりと回すとそこに小さな太陽が出現、
 クロボッコリが慌てて後ろに飛び逃げ出す中、投げられた太陽はクロボッコリにぶつかり爆発、
 クロボッコリは吹き飛ばされ、壁に叩きつけられて落ちつつ復帰飛行、慌てて逃げて行った・・・
 さて、これで効果を発動しても意味ない・・・っと
 「さてそろそろですわね・・・!」
 ビービードリに憑依したウィルピーが上空に飛び上がる
 「空も飛べない亀など、すぐに終わらせて差し上げますわ!!」
 大丈夫なのか・・・?向こう割と手練れそうだけど・・・
 「本当でしょうね・・・じゃ、やってきなさい、」思い切り右人差し指でカメゼニイを指し「私はビービードリの効果を発動!カメゼニイ・オーバーのパワーを1000下げるわ、これでパワーは逆転、さ、行ってきなさい」
 「了解しました」
 ウィルピーがカメゼニイを静かに見据え、口からビームを吐きたてる
 ビームに当たったカメゼニイが左ヒレで防ぎ目を閉じて、眩し熱そうな表情を浮かべながらも、槍を上に投げつつ駆け出して頭尾四肢を甲羅の中に入れ滑り始めた!
 「待ちなさい!」
 それをビービードリが追って行きカメゼニイが壁に反射、ビービードリの目前を通り過ぎ、
 「ああもう!」
 律儀に追いながら口からビームを吐く、が、床を焦がしながらも微妙に重心移動で右に動かれてこれを避けられ、
 そうやって、壁に反射しつつのダンスホール全体の追いかけっこが始まって行く・・・
 幾度も幾度も壁に反射しダンスホールを滑りまわる亀、追うウィルピー、もちろん私達はカメゼニイが来た時点で片足上げて避けたりし、
 突如、壁にぶつかる勢いのままカメゼニイが頭と四肢、尾を展開!壁にぶつかる勢いを利用して、壁走りで宙に走り跳び、ビービードリの上に!
 シャンデリアに巧みにひっかけ時間差で落とした槍を手に受け止め持ち、その矛先をウィルピーに向ける!
 と、あいつの方で右手ローブの先でカメゼニイ・オーバーのカードを指示し、その指を静かにウィルピーに向けていく、でも、残念、
 「まだ私の宣言は済んでいない、ビービードリの効果コストに光細突剣 ライトバレットレイピアを指定し、それをサンサンメリーに装備、この状況でカメゼニイ・オーバーの効果でビービードリの効果に対して相殺は指定できないはずだから止めることはできない、そして、光細突剣 ライトバレットレイピアの効果を使い、カメゼニイ・オーバーの効果を相殺する!!」
 いきなり横から跳んで来た光の衝撃波に吹き飛ばされる宙にいたカメゼニイ!
 床にぶつかり、そちらの方を見て驚愕にその目を開かせた、
 そりゃそうだろう、さっきまで武器一つ持っていなかったサンサンメリーが、
 いつの間にか右手に握っていた護り手付きの細剣を握りしめ、その刃先を口元に持ってきて恍惚気味にふぅと息を吐きかけたりしていたのだから・・・
 「あなたの相手は私ですよ?」
 そこで上からビービードリがその翼を広げる
 「ビームが効かないならこれならどうでしょう?」
 翼の内側から光が織りなし出現したのは幾多の光の蜂!
 ・・・それ、私達に向けないでよ・・・?
 「さぁ、おゆきなさい」
 両翼の一振りと共に蜂たちが嫌な羽音を立てながらカメゼニイを取り囲む様に舞い、一斉に飛びかかる、
 慌て槍を振り回し、いくつかの蜂に槍を当て、消し去り、蜂たちが警戒して一旦下がり、そこからカメゼニイは一本足で立ってもう片方で蹴って巻き付く風の様に槍をぐるぐる振り回していくつもの蜂を消滅させていく、
 しかし、ビービードリの右翼の指示に一斉に飛びかかり、多勢に無勢、
 来た方向に的確に止まって少し槍を大きく振り回して抵抗したもののそこで唐突に尻に両ヒレをあて跳び上がった、
 尻のあった方に光の蜂がいる、どうやら尻を刺されたようである・・・
 うわ・・・痛そう・・・というか熱いのかしら?
 どうやら知らぬ間に回り込まれたようだ・・・
 いずれにしても、それを好機と取ったのか残った蜂が一斉にカメゼニイに群がり
 「チェストーッ!!」
 そこをビービードリが突進の一撃を喰らわし、カメゼニイを壁に叩きつけた!!
 おっし、このまま・・・ん?
 向こうの方でチャージゾーンのカードを表にしてる・・・このタイミングでっ!?
 黒い嵐が吹き荒れる、中心は・・・カメゼニイ!?頭と四肢と尾を甲羅に仕舞って闇のエネルギーをまき散らしながら回転してるんだわ!!
 思わず両腕で顔を抑え耐える私、他の人達もそれぞれ耐えている、
 「あぁれぇえええ~」
 が、空を飛んでて耐えられなかった奴がいた様である・・・誰かは言うまい
 そして、嵐が収まった時、そこには、ビービードリもサンサンメリーも、私のダブモンは誰もいなかった、
 やってくれる・・・
 
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