バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

御前教会の真実 ダブモン!!2話27

 

御前教会の真実 ダブモン!!2話/27
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 「それで、何か申し開きは・・・?」
 女神が、朝日が差す教会の前、荘厳な雰囲気で、後ろ手に縛られひざまづく、マリアナと幼いままのリビエーラに問う、
 あれから五日、見張りと宿屋の往復でへとへとになったころ、ようやく空から飛行ダブモンに乗って教皇騎士団を名乗る者達が現れ、マリアナ、リビエーラ、サキュビィヤの確保、および収容所への連行を行うところだ
 ちなみに、サキュビィヤはひもでぐるぐる巻きにされ、何かの札をロープに張り付けられた状態で転がされている、
 あの札はダブモンの力を封じるものだとか、そういう物を作るダブモンがいるらしい、
 宿屋の毒物も教皇庁が処理してくれるとのこと、悪用も心配だが、これ以上は俺達でもどうにもならない、教皇庁を信用するしかない
 二人と一体をそれぞれ縛るロープは後ろに伸び、左にいる全身を甲冑で固めた威圧感のある騎士が握っていた、
 上は目出しのみ開いたバケツのような円台形の兜であるが、左腰に剣を差し、右腕に鉄の盾を着け、女神のロザリオが描かれた前後にかかる白い上掛けを着けている、
 ただし、その全体的な形状からどうやら女性のようだ、女性二人を連行するために選ばれたのだろう、どういう人なのだろうか・・・
 と、マリアナさんが一際頭を下げ
 「私の方は何もありません、ただ、約束さえ守って下されば」
 「そのように取り計らいましょう、サキュビィヤは・・・」サキュビィヤは不機嫌そうに顔をそむける「そう、死んでも口を割らないと、信頼されているのね、リビエーラ」
 「ま、長い付き合いだからね・・・」
 「余罪の調査も行わねばなりません、魔の道具は・・・」
 「ここにあるぜ」
 と、横にいたダグザのおっさんが右手に白い玉を持って誇らしげに肩の上まで上げていた
 あれ、あの魔の道具なのか・・・?なんか、色も力も違うというか・・・
 「魔の力、すべて抜け殻となったようですね」
 「そりゃ、私が喰ってしまったからな」
 リビエーラがねちっこく笑う、両の口角を上げて、
 「それでも、状況次第で再び力を取り戻すことはあるでしょう、器としては十分すぎるもの、処遇は?」
 「教皇庁で厳重に封印しときますよ、ご安心を」
 「壊さないのかよ?」
 「あ・・・」
 「そうだ・・・」
 「そうよねぇ・・・」
 良星の言葉に、思わず同意する俺達三人、
 「こっちだっていろいろあんだよ、ここまでの魔の道具はめずらしいからな、場合によっては研究なんかに使うかもしれん、だが、とりあえずは封印だ、で、いいですよね、女神様?」
 「・・・取り扱いは厳重に・・・」
 「わかってますよ」
 本当にわかってんだろうな?
 「さて、リビエーラ、後はあなただけです、何か申し開きは・・・?」
 「さぁてね・・・特には無い」
 「・・・無理矢理になったその姿、体に大きな負担がかかるはず、寿命が縮みますよ?」
 「はん、年齢も寿命も無い神に私の何がわかると」
 「・・・そうですか・・・そろそろ・・・」
 鎧の女性が突如、素早く右腕を外側から上にまげて右手を右頭に当てて敬礼し
 「はっ!連行いたします!!」
 そう言って声を響かせ、二人が立ち上がり一体と共に街の方に歩いて連れて行かれる、一体は引きずられていくの方が正しいが、
 あっちの方に飛行用のダブモンが置かれているのだそうだ
 「なぁ、おっさん、これからここの教会はどうなるんだよ?」
 「ん~後で教皇庁から本体が到着して周辺含めて徹底的に調査だろうな、その後、教皇庁の神父たちが入ってしばらく様子見だろう」
 「ねぇねぇ、私が街の方で聞いた噂って・・・」
 ああ、そういや、そんな話もあったっけ、殺人事件だのなんだの・・・結局真実だったけど・・・
 「多分、俺の捜査の過程でどっかで情報が漏れたんだろうな、まったく、俺もまだまだだぜ・・・」
 「そういえば・・・」
 良星、蜜羽さんに続けて、女神様もダグザのおっさんに話しかける
 「洞窟の方で大規模な戦闘を行いました、そっちの方に」
 「ネゴシエイターのダブモンを派遣して後腐れ無いように周辺地域のダブモンを説得しますよ」
 「お願いします、では、私はこれで・・・」
 そう言って、女神は透明になる様に最後に光の粒をきらりとまき散らしながら消えた
 「じゃ、俺も報告と必要人員の申請のために教皇庁の方に戻りますかね、ここの守りは他の騎士たちがやってくれる、じゃあなガキども」
 「もう二度と会わんだろうけどな」
 「変に関わると問題に巻き込まれそう」
 「異端審問官の仕事の話は訊きたいけど、どうせ話してくれそうにないしね」
 「おっさんと関わるのは好きじゃないわ~」
 「ったく、好き勝手言ってくれるぜ、じゃあな」
 おっさんが、連行されゆく二人と一体に向かって歩きながら、右手を上げて俺達に向かって振って別離の意を示す、
 それを見送った俺達は
 「さて、ここからどうするんだ?」
 カンテーラの提案に、一瞬頭を悩ませ
 「まずは、街に降りてみましょう、また何かあるかもしれないし、これからどうするか決めるのも村にこもるより人や店のある街で話し合った方が決めやすいと思う」
 「賛成!」
 「賛成!!」
 「賛成!!!」
 「賛成」
 「賛成です」
 蜜羽さんの意見に一も二も無く賛同する、
 さて、ここから一体どんな困難が待っているのやら・・・
 
ダブモン二話 御前教会の真実 終わり
 

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