御前教会の真実 ダブモン!!2話/26
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そして、二人に分離し人形のように倒れる、リビエーラは女の子のままだが・・・
「よし、それじゃ、この見た目じゃ心苦しいが確保を・・・」
言って、近づこうとするダグザのおっさん、が、そこでリビエーラが机を跳び越える勢いで思い切り跳躍
「な・・・!?」
「ふふふ・・・これこそ我が力!!」
そのままその背で窓にぶつかり開け跳ぶ、ここ二階だぞ、
ってあ、窓の向こうに木が!そのまま前後に反転して木に取り付くリビエーラ、
同時に、サキュビィヤも窓から上に飛んで行く
このままじゃ、逃げられる
「でぅえ!!」
が、リビエーラが上から来た何かに一気に地に叩きつけられた、
一体何が!?
急いで窓際まで駆け寄ると、木の下に、リビエーラがのびていた、その上ですわっているのは・・・良星!?
「ようお前ら」
「良星!?」
「良星!?」
「なんであんたここにいんのよ!?」
「女神に言われて待機してたんだよ」
え・・・そうなの・・・!?って、リビエーラはいいけどサキュビィヤが!?
急いで上を見上げる俺達
「あっちも大丈夫じゃないか?」
下の方から良星の声が聞こえると同時に、上の方から誰かが上に乗るかごに閉じ込められたサキュビィヤが降ってきた、
そこに乗ってるのは・・・あれ、良星をかごで吹っ飛ばした蟻型のダブモンじゃないか?
「よくやったアントイワン!今そっちに行くからな、閉じ込めとけよ!!」
ダグザのおっさんの声が響き渡った思ったら、いつの間にか俺達の後ろから窓を覗き込んでいた、
・・・そうして、俺達は木の前まで移動する・・・
「もう大丈夫なのか良星」
「良星、動いていいの」
「っていうか、なんであそこにいたのよ?」
「女神に解毒完了って言われた後、お前らの援護をするようにって言われてな、窓から誰か怪しいのが出てきたらとっつまかえろって、木の上に隠れてたんだよ、それで、紫色の法衣でいかにも怪しそうなやつが出て来たから・・・」
「なるほど、一気に捕まえたってわけか」
「一気に入ったね、さすが良星」
「まぁ、あの状況なら簡単よね・・・」
「だけどさ、隠れてる間ずっとあいつも隠れてたんだぜ、ずっと不気味でさ・・・」
良星はそう言って、顎を蟻の方に振る
一方の蟻は、平然とサキュビィアを閉じ込めた籠の上に座っている
「あいつって・・・」
「あの蟻の事?」
「アントイワンって言ってたわよね・・・」
と、そのアントイワンに向かって、ダグザのおっさんが
「よくやったぞ、アントイワン、さ、リビエーラ教職者長と共に縛り上げて、本体が到着するまで、適当な部屋で監視する」
と、俺達と別れ向こう側から話しかけているのが見えた
どうやら、アントイワンが木の上にいたのはあのダグザのおっさんの指示らしい・・・同じこと考える人?っているんだなぁ・・・
「なぁ、あのおっさん、あの酒場で酔っ払ってたやつだよな?なんでお前らと一緒にいるんだよ、それに、リビエーラ教職者長って・・・」
良星の言葉に、俺達は目線を良星に戻し、
「まぁ、俺達も洞窟で色々あったんだよ」
「本当、いろいろあったよね」
「で、リビエーラ教職者長ってのはあんたが尻に敷いてるそいつよ」
良星はぎょっと目を丸く見開き敷いてるリビエーラを見る
「え、これが!?」
「動いちゃだめよ、この子縛り上げて動き封じないとどうなるかわかったもんじゃないし、それに、魔の宝玉みたいなものも持ってたわね、それも回収しないと・・・」
「話の途中すまないが・・・」
ん?カンテーラ?!
教会の方に立つカンテーラが力なく俺達を恨みがましそうに見る
「どうしたんだよお前、その姿のくせして具合悪そうに・・・」
「俺はもう、だめだ・・・」
カンテーラが前のめりに倒れる・・・
バタン・・・
あ、カンテーラの毒の事、忘れてた
「ああもう、すぐに女神呼んで解毒してもらわないと・・・女神様、め・が・み・さ・ま!!」
夜のとばりが上がり始める中、蜜羽さんの言葉が響き渡って行くのだった・・・
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