バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

御前教会の真実 ダブモン!!2話12

 

御前教会の真実 ダブモン!!2話/12
 
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 「な・・・な・・・」
 俺達の右手後ろの壁に張り付いた弾丸に、思わず慟哭する、
 間違いない、俺達を狙って撃たれたものだ・・・
 「っち、外しちまったか・・・」
 舌打ちと共に左手の方より聞こえた声に、急ぎそちらの方を向く、
 「初めまして坊ちゃん嬢ちゃん、悪いがここで死んでもらう」
 左手側にいたのは、長い銃身を持つ古式ライフル銃を右手に持ち肩にたずさえたトカゲのガンマン、
 その銃は、少し古めかしく、底から歪曲する棘のような形の持ち手が木で出来て、先に長い銃身が付いたようなものになっていて、
 頭にはやはり古めかしいつばが広く少し上が台形高めの茶の帽子をかぶり、
 身体にまとうは首に赤のスカーフを巻き付け、前開きの少し汚れた白のシャツに茶革のジャケット、ベルト、ズボン、
 そう、恰好そのものは古めかしい銃使いだがその中身は人ではない、
 それは、赤く硬い甲殻に覆われた人型の蜥蜴、
 鋭くぬたりとした瞳には普通のトカゲとは違う湿り気ではなく、乾燥した印象があり、
 前の方の鱗は薄く黄色く、横後ろの赤の甲殻は通常のトカゲとは違い、後頭部左右二つの角のようなでっぱり以外人トカゲのシルエットを崩さぬほどに鎧のように纏ったもので、
 五本の鋭い小手を付けたような指で巧みに肩に担いだ銃を握り、引き金に指をかけている
 「兎白、急げ」
 「わかった、リチャージ!」
 「っち、デッキケース、最近追加された周辺の情報を読み取って自分達の法則を無理やり変換適応する気陣の機能を使っているのか、厄介極まりないな・・・だが、」
 トカゲが銃をこちらに間断無く向ける
 「使い手を撃ち抜いちまえば終わりだ」
 引き金が引かれる、俺は思わず避けようと
 「シャドウブレイド!」
 した瞬間、銃弾が振るわれた剣に弾かれる
 弾いたのは・・・カンテーラ!
 「ちゃっちゃとやれ!!」
 「あ・・・ああ、」
 叫ぶような言葉に、急ぎ山札からカードを引き、
 「ドロー!」
 ・・・こいつは・・・!
 引いたカードを思わず見て、そいつを1番に裏側で置き、チャージゾーンにも手札からもう一枚
 「セット!」
 「こいつは俺が抑える、スワロウィグ、ガーベアンの気を引いとけ」
 カンテーラがトカゲ、スワロウィグがガーベアンの方に向かい、
 カンテーラが対峙し、スワロウィグが上を飛んで視線を向かせ、こっちの注意を引いてくれる、
 「さ、お前の相手は俺だ」
 「ほぅ・・・」
 スワロウィグが挑発するように跳ぶ
 「グワォオオオオ!」
 よし、今の内、
 「オープン、オーブ、エレメンタルアクアブラスト!」
 「ダブモンNo.5、蜥蜴(トカゲ)の銃罠士 ワナリュー」
 デッキケースから声が響き渡る、なるほど、あの銃持った奴、ワナリューっていうのか・・・
 「プライバシーの侵害だゴラァ!!」
 ズバン!
 チュイン!
 トカゲ、ワナリューの方から声が響き渡り、銃声も聞こえたが、同時に何かに弾かれた音もする、
 おそらく、カンテーラが防いだのだろう、
 「プライバシー・・・?単なる種族名だろう・・・?」
 「まぁ、そうだがな、それでも無許可にはかわらん、知られたからもう遅いが」
 「人間で言えば名字たいなものだからな、呼ばれても大して気になるまい」
 「別に気になりはしない、言ってみたかっただけだ、」あざけるような眼をしている「他の種族の奴らも気軽に種族名で呼ぶしな、そっちも気にはならん」
 「そうなのか?同族に会ったことが無いからよくわからん」
 「自分も無いです」
 カンテーラの言葉にウィルピーが同意する
 さて、画面に続けて、ガベアックとプレシバットのカードが写った、ワナリューの召喚コストか・・・じゃ、次はこっちの番、
 山札が浮かび上がり、こちらに絵柄を見せつつ巻物のように一枚ずつ左から右に移動していく、
 俺は適当に一枚モンスターカードを選び、
 「俺はクリオネシンを選んで山札から山札に戻し、表にしたエレメンタルアクアブラストを発動させる!この効果によって、手札の水属性モンスターをコスト0で召喚!来い、ザリガニの闘牛士 ザリドール!」
 「ダブモンNo.135、ザリガニの闘牛士、ザリドール!」
 俺の前で水の竜巻が下から現れそれをマントの様にひるがえし、優雅な闘牛士のようなザリガニが現れる、
 全身を真っ赤な甲殻で覆いつくし、上には優美な羽根つきで少し鋭ど目の黄ふち赤帽子をかぶり、
 上半身には雅にフリル付きの長袖白シャツに黄ふち赤色のジャケットを合わせ、腰にベルトを巻き、
 頭は尖った顔に触覚や飛び出した白目があるように見える黒い目が見えており、
 両の掴みはさみの右手の方にカーテンのように広げた赤いマントを翻し、
 両腰に突剣のように鋭い中足を手護付きの剣のように差しており、
 足三本を束ねて鎧付きの人の両足の様にしている
 「へぇ・・・こいつは・・・」
 ワナリューが感心する中で、俺はさらに宣言する、
 「さらに、エレメンタルアクアブラストの効果により、戦闘前最初にに俺の水属性リサイクルカードを相殺無しで発動出来る」
 「ん・・・?どういうことだ・・・?」
 ワナリューの疑問に答えるように俺は叫ぶ、
 「こういうことだよ、俺は、エレメンタルアクアブラストの連鎖効果でアクアエレメンタルピックブレイドの効果を発動、ザリドールのパワーを600上げ、相手のコスト1のモンスター、プレシバットをトラッシュに送り・・・」
 ザリドールがワナリューに向かって駆けだす、足元から水しぶきを立ち上げながら
 「来るかっ」
 ワナリューが右手の銃を顔下で上向け、足元から砂を掴み拾って流し込み、口から火球を吐き、銃に吸収させ、ザリドールを狙いつつ
 「喰らいな」
 引き金を引き、熱された石の玉を撃ち出す、
 あれがあいつの弾丸の正体か、砂を火でつないで弾丸にして、火を操って爆発させ推進力にしてるんだな・・・
 対するザリドールはそのマントをひるがえし、弾をあらぬ方向に受け流し避ける
 「なっ!?」
 驚く間にも距離を詰めるザリドール、
 その腰の両足剣を抜いて突きつける
 「ちぃいい」
 ワナリューはその銃を使い、何とかその剣を防ぎ流し
 「だがな、俺も不意打ちは得意なんだぜ、」
 そう言いつつ大きく後ろに跳び、ザリドールが間合いを詰めるために前進、なぜかワナリューはその足元に銃を撃ちこみ、
 ズドン!
 爆発音とともにザリドールの下の地面が陥没する
 「見たか、俺様特製の銃弾起爆式爆破振動上蓋落とし式落とし穴よ」
 ええい、まどろっこしい罠を、
 「これで終わりだ」
 ワナリューが穴の中のザリドールを見据え銃を向け
 ああもう、ここは、
 「俺はアクアエレメンタルピックブレイドの連鎖効果で、相殺されずにザリドール自身の効果を発動する、ワナリューのパワーを300下げつつ戦闘をスキップ出来るが選択せず、代わりに3番に分身を召喚する」
 ズバン!
 無慈悲な銃声が鳴り響く、しかし、ザリドールはとっさに剣を左右の壁に差してバランスを確保し、そのマントで銃弾を流し避ける
 「だが、何発も受け切れまい」
 更に引き金を引こうとするも、突如としてザリドールの下から水が吹き上がり、その視界を覆う
 「なんだとっ!?」
 そこで上の方にザリドールが
 「そこかっ!?」
 慌てて狙いを定め、銃弾を発射、見事にザリドールを貫き・・・
 いや、違う、あれはザリドールの形をした水の塊だ!
 「しまった、分身か!?」
 ザリドールはどこに・・・と思ったら、いつの間にかザリドールは宙からガーベアンの方に飛んでいた
 タイミングを合わせるようにスワロウィグが離脱し、追おうとするガーベアンを上からザリドールが両突剣を突きつけて行く、
 ガーベアンはこれを後ろに下がって避け
 「グワォオオオオオ!」
 すかさず大剣を振り回す、
 画面にガーベアンの効果って、パワーが400上がる・・・でも、これくらいなら・・・
 ザリドールがこれを上体背そらしで避け、起こしつつの突剣突き、
 ガーベアンは竜巻の様に一回転し剣で弾き返す、ザリトールは一旦後ろ跳んでこの返しを避け
 「背中ががら空きだ」
 ワナリューがザリドールの背中に銃を向けている、が、その前に右手から炎と水の放射が行き過ぎ
 ワナリューが目線をそちらに向ける
 「あんまり邪魔してもらうと困るのでね、」
 言い放ったのはカンテーラ!
 「それに、分身さんも遊び足りないようだよ」
 「けっ・・・」
 カンテーラとザリドールの分身がワナリューに対峙する
 「ええっと、ワナリューの効果にアクアエレメンタルパワーフローで相殺!」
 遅ればせながら俺が宣言している間にも、ザリドールがガーベアンに駆ける
 と、ガーベアンが大きく大剣を振り上げ、一歩踏み込みつつ一気に振り下ろす、
 画面に空洞のその場所でが!?パワーが逆転される!?だが、
 「俺はマルチエレメンタルパワーの効果を発動、空洞のその場所での効果を相殺する」
 ザリドールが両突剣足を交差させ、真っ向から大剣を受けた!押し合いになるが、やはりこちらが不利・・・
 そう思った次の瞬間、ザリドールが一気に左足側に動き、大剣を受け流した、あわててそちらに大剣を振るうガーベアンに、後ろ上に跳びつつ右手のマントを放り投げる、マントはものの見事にガーベアンの顔にかぶり、ガーベアンが剣をぶんぶん振るって暴れ出す
 が、その隙を突き、ザリドールは一気に両突剣を通り過ぎ様に交差させ斬り裂く!
 思わず前に倒れるガーベアン、心配したのか駆け寄るガベアック
 「お、おい、死んだのか・・・?」
 「え・・・?」
 「それはあんまり・・・」
 すかさず近寄り様子を見るウィルピー
 ガーベアンの様子をマジマジとじっくり見て、
 「死んでないですね、痛みで気絶させただけみたいです、鎧を切り裂き、毛皮に交差したあざを付けたようで、ザリドールが手加減したんじゃないでしょうかね」
 ザリドールが得意げに剣を振るって腰に戻す
 「ダブモンはそう簡単に死んだりしない、人間より丈夫な種も多い、もっとも、人間が貧弱すぎるだけだが」
 しょうがないだろカンテーラ、人間なんだから・・・
 ピピピ・・・
 ん?あれは・・・洞窟の奥からプレシバットが飛んで来た、
 どうやら、今の今まで巻き添えを喰らわないよう退避していたようだ、
 が、この惨状を見て大きく目を見開かせ、
 横からザリドールが跳び蹴り喰らわせて吹っ飛ばし、壁に叩きつけて気絶させた
 画面にケイブエレメンタルパワー!?
 「けっ、一旦撤退だ!」
 ワナリューの前で爆発が起きて一瞬辺りを煙が覆うと、
 「っつっ!」
 ズバン!!
 銃撃!?
 煙の上でスワロウィグが爆発、消滅する!?
 「な・・・!?」
 「え・・・!?」
 「うそ・・・!?」
 「ワナリューの置きみやげか、やってくれる」
 「ですねぇ・・・」
 その肝心のワナリューは、何かの声を上げながらも一目散に洞窟の奥へと走り、そのまま奥へと消えてしまった・・・
 「一体どうなったんだ?」
 「スワロウィグがやられた以外は僕もよく、」
 「私も」
 「それにザリドールの分身もいない」
 「あ、本当だ、でも、ワナリュー、爆発直後に変な声上げてなかった?」
 「もしかして、分身はさっきの爆発で・・・?でも、ワナリューの方は何で?」
 「おそらくだが、分身はその通りに爆発で吹っ飛んだんじゃないか?」
 「でしょうねぇ、その時、とっさにワナリューに剣を突きつけていたように見えましたけどね、私は・・・」
 その剣がワナリューに当たったのか・・・?
 で、その後スワロウィグを撃ったと・・・
 カンテーラやウィルピーも加わりそんなこんなと会話した後、自然と皆は洞窟の奥の方へと集まる
 「あのワナリューってやつ、奥に逃げてったけど、さっきの戦いで変な罠使ってたよな?」
 「回りくどい落とし穴の罠だよね?」
 「動けないところを銃で狙われたら厄介だわ・・・」
 「みんなの意見に同意する」
 「慎重に進むべきですね、ザリドールさん、罠を探りながらの先導、お願いできないでしょうか?」
 声をかけられたザリドールが目をつむるほどにうなずき、
 俺達はザリドールを先にし、洞窟のさらに奥へと進み始めたのだった・・・

 


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