バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

魔法ある世界・・・ ダブモン!!19話/06

魔法ある世界・・・ ダブモン!!19話06
 
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 「で、古物商って誰か知ってる?、おっちゃんじゃなくてあんさん」
 良星が引き続き店主に質問している
 店主はあんさんという呼ばれ方に戸惑ったのか右眉が戸惑いで上がった困惑の表情を浮かべるが
 「なんだそりゃ、まぁいいか、ここから奥に歩いて行けば右側に一つあるよ」
 と返してくれた
 「あんがとな!」
 俺達は店を出て言われた通りに歩いていく・・・
 周りには魔族の老若男女、例えばカラフルな帽子と衣服を身にまとった中年の女性同士の痩太の薄い茶のパーマをかけたような長髪の魔族の人達が話しながら通っていたりする・・・
 「平和ねー」
 「ですね」
 なんだろ?後ろから声?四葉さんにウィルピーの・・・
 「これでも境界付近じゃ今も睨み合いやってるのよね・・・」
 「でも四葉山が出来てからかなり軽減されたんじゃないですかね?四葉さんの手柄ですよ」
 「あ~そうねぇ~」
 やる気なさそうだ・・・
 「お?あれか?」
 前にいる良星が右側の店を見る、
 そこには、大きめに取られた左右の四角い窓の向こうに、
 様々な古い壺や像があり、奥にやせ細った頭の髪の毛の無い爺さんが一段上がった縁側の様な木の床に座っている店だった・・・
 中央の木の扉を開け良星が入っていく・・・
 俺も後をついて入って行き、
 「よぉ、爺さん、人間側の貨幣の両替とかやってない?」
 良星が話しかけていた、
 爺さんは丸眼鏡をかけておりその顔は堀の深い顔でそれ特有の硬い表情を見せており衣服は簡単で地味な貫頭衣だ、
 その窪んだ眼が良星を捉える
 「買取ならやっておるぞ、見てやろう」
 良星と爺さんが話したりしてる間に、俺は周りの壺などを見て見る・・・
 「これはどうだ?」
 「おお銀貨ではないか?これなら」
 壺などに金属っぽい全身鎧の何かが描かれているものが気持ち多いな、
 「もうちょっと高くしてくれよ・・・」
 「ダメじゃな、いや、銅貨付きなら・・・」
 壺の奥の部屋の壁際に置かれた像のいくつかもそういうイメージのものがある、
 「しかし、これだけどこで?」
 「ま、色々とな、ダブモンがいるんだからこんなぐらいも」
 ・・・魔族はこういう鎧、着れるの限られてると思うが・・・
 「あまり、人族と交流を持つのは感心せんぞ?、と言ったところでこれでどうじゃ?」
 「まぁ、今度から気を付けるよ、じゃ、とりあえずそれでいいか・・・」
 そういう者が尊敬されるのか、それとも・・・
 「終わったぞ」
 横からの良星の声に思わず我に返る
 「お、おう!」
 言いながら良星の方を見る、
 どうやらいつの間にか見入っていたようだ・・・
 良星は少し両口端を上げた軽い笑顔を見せる、
 「とっとといくぞ、そこそこ入ったから、しばらくはこれで行けると思うぞ」
 「そ、そう・・・」
 対する奥の爺さんはすでに入って来た時と同じ堀の深い顔特有の固い表情に戻っている、
 怪しまれていないだろうな・・・?早めにこの街を出た方がいいか・・・
 こうして、俺達は店を出る・・・
 
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