バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

魔法ある世界・・・ ダブモン!!19話/05

魔法ある世界・・・ ダブモン!!19話05
 
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 中に入ると左右に、白いレンガで出来た三角屋根の白い家々が立ち並んでいた・・・
 違いはと言えば、屋根の下に様々な彫刻が施されていることだ、
 蜥蜴、狼、蝙蝠・・・よく見るとちょっと動物のものと違う・・・
 まさか・・・あれらはダブモンか・・・?
 とにもかくにも店だ、俺達はそれっぽいものを探して歩いていく・・・
 「あれは?」
 四葉さんの声が後ろから聞こえ、俺達が振り返ると四葉さんが右側の方の家を見ていた
 ・・・見過ごしてたか・・・
 戻ってみてそちらを見ると、窓の向こう側に、確かに高さのある斜めの台の上に赤く丸い果物や紫の葉っぱが集まったような野菜などが存在していた、
 値札のような文字の書かれた白い札もある、
 とにかく、入ってみよう・・・
 恐る恐る皆で入るも、一瞬視線が来ただけで誰も警戒はしていない、
 大人数だったので警戒されただけだろう・・・
 紫のロングスカートワンピースを着て藁の鞄を腕にかけ金の髪を頭の上で丸く縛った子供連れの女性や
 その子供の赤い服のみつあみの少女、
 腰に青い前掛けを付けた痩せた男性などがいる・・・
 奥の木のカウンターには店主だろう、魔法使いのように緑のローブを着た特徴のない顔の銀の長髪の男性がいる・・・
 それじゃあ、適当に何か買うか・・・?
 等と考え始めたところで気付く、
 子供連れの女性が紫の葉野菜を持ってカウンターに行き、見たことも無い紫のコインを店主に渡していたのだ、
 笑顔で応対する店主、
 どうやら、俺達が持っているお金ではどうにもできないようだ、
 ・・・どうしよう・・・
 と、俺が考えあぐねたところで、良星が店主に近づき・・・
 「なぁ、俺達、ひょんなことから人間の方の金を手に入れたんだけどさ、ここで使える?」
 「人間のお金を・・・?」
 店主が眉を顰め、ぎこちなく首を動かし悩む・・・
 「うちじゃあ、無理だなぁ・・・」
 「じゃあ、どこかで両替できないかな?」
 「さぁ・・・古物商とかなら買い取ってくれるかもなぁ・・・」
 良星が上の方を見るとカンテーラがうつ伏せに疲れた感じで良星の方を見て
 「・・・問題無い・・・」
 と一言、
 問題無いとは・・・店主がカマをかけたり嘘をついていないという意味だろうか・・・
 良星が店主の方を見直し
 「ありがと、おっちゃん」
 「おっちゃんて歳でもないんだがなぁ・・・」
 そう店主が少し眉ひそめ愚痴る、
 ・・・こうして、俺達の次の目的が決まったのだった・・・
 
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