霊奴の廃坑 ダブモン!!18話23
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23
「グワォオオオオ!!」
デス・ド・レイがうめき声をあげ昏い力を拡散させていく・・・
おし、これで・・・
俺は振り返りながら消えゆくデス・ド・レイの宣言する
「勝負はついた、先に通させてもらうぞ、素直に通させるなら、もう手出しは」
いきなり拡散していた昏い力が黒い力となってあたりに充満していく!?
相棒たちの足元からも黒い力が登っていく!?
「おいどうなってんだよ!?」
相棒がその黒い力見て大口開け驚き叫ぶ!
「フリィジア、助け・・・」
登ってくる黒い力を見て目を見開き慌てる兎白の言葉を受け、フリィジアは必死に槍を振るう、しかし、効かない!
槍を無視して登ってくる
「イグリード、どうなってんの?!」
「ええいこの!」
慌てて足を上げようとするも動かない鼓動の声にイグリードが炎の拳で殴るも、炎が闇に侵食されるように暗くなっていく
・・・いい加減にしろよ・・・
「いい加減にしろよ!!」
俺は一気に上に飛び
・・・これはあんまりやりたくないんだが・・・
大口を開ける、マントの下から、デス・ド・レイ全てを喰らう様な
そのまま一気にデス・ド・レイを部屋中の黒い気配ごと喰らう!!
う・・・気分が・・・
力を使い果たしたのか体が元に戻ったうえ、体が・・・動かない・・・
力が内部から侵食してきやがる・・・
だが、その反面、その侵食を通じて、望みが伝わってくる・・・
おい!カンテーラ!カンテーラ!!
目を開けると、相棒を始め、皆が覗き込んでくるのが見える・・・
眉尻と目じりを下げ、顔に覇気の無い、不安そうな表情ばかり・・・
・・・そうだ、俺は、こいつらを導かないと・・・
俺は全部の感覚を使い、右手人差し指で左の方を指す・・・
「そっちに行けばいいのか、カンテーラ!」
相棒の声が響くと、相棒が俺を抱き、俺の指さす方に走る・・・
いつの間にか幽霊たちはいなくなっており、相棒たちの行く手を遮るものは無い、左にまっすぐに、次いで指の方向を変え右に・・・
ただただ魔力の気配がする方に・・・
そこでいきなり先の方に光が見える
「出口だ!!」
みんなが一気に走って外に出た!!
外は森だった、緑の木々の葉っぱに茶色や紫や青などの葉が混じった今まで見たことも無い木、
さらに魔族の放つ魔力の気配・・・
間違いない、魔族領だ、
そして、外に出た瞬間、俺の中にある黒い力が浄化されるように消えていく・・・
いや、望んだものを得て、黒い力の根源の黒い気持ちが消えて行っているのだ・・・
暖かな太陽の光、それを得て暖かく消えているのを俺も感じる、だが・・・
俺は相棒の胸元にある三輪球の魔道具を起動させ、力が無くなるのを感じつつもなるたけ顔を相棒の方に上げ
「相棒・・・」
「どうしたカンテーラ!!」
相棒が泣きそうな心配顔で覗き込んでくる・・・
「すまんな、少し寝かせてくれ・・・そうだな・・・」
と少し宙に浮いて相棒の頭の上に寝転がる
「おい!」
「あーここは太陽の光がいい感じだわ~」
「はぁ・・・?」
相棒の呆れ疑問の声が聞こえるが・・・
太陽の光が心地良い・・・
・・・グー・・・
「おい!カンテーラ!カンテーラァ!!」
ダブモン!! 十八話 霊奴の廃坑 おわり
次回に続く!!
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