煉瓦の聖都 ダブモン!!14/04
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「ふん!それだけで勝利を確信したつもりか!?」
アグニスの言い様に、俺は少し楽しくもなりながら言い返す、
「そっちこそ、この積み重ねが勝利につながっていくんだぜ?」
アグニスの口端も笑っているように見える・・・
「減らず口を・・・リチャージ!」
「そっちこそ・・・リチャージ!」
「ドロー!」
「ドロー!」
こちらは2番とチャージゾーン、向こうは1番とチャージゾーンに裏側表示で置く!
「セット!」
「セット!」
表に!
「オープン!!」
「オープン!!」
「行け!バーンウルフ」
「ダブモンNo.35、炎狼の放浪士、バーンウルフ!」
炎の竜巻が巻き起こり、それが散って赤い狼が立っていた、
外側が赤く内側が白い毛皮に炎のような鬣、なぜか口に葉っぱ付きの茎を加えている
「それではこっちはこれだ、ライヒョウ!!」
「ダブモンNo.301、雷構築のシステムエンジニア、ライヒョウ!!」
いきなり大きな落雷が起こったと思ったら、そこに長いひげ持つしなやかな黒紫の豹が現れた、
濃い毛皮の中に印象的な黄色い目、細く力強い四肢に流線型の肉体に縦長丸耳、長い尾を持つ
それがカンテーラの真ん前に降り立ち、腹を床に着け両前足を前に出すように座る
「俺はバーンウルフのコストにマルチプルエレメンタルパワーを指定!」
「ならば俺はライヒョウのコストにダークエレメンタルパワーとダークライトニングエレメンタル!だ!」
「1番戦闘!!」
「1番戦闘!!」
カンテーラが空を飛び、ライヒョウが自身を中心にあたりにグラデーションのように明滅する青い光の線で電気回路のようにところどころ直角に曲がったりその先や無関係な場所に丸が描かれたりする青い線を陣のように広げていく・・・
「何を?」
と、いきなりその線を稲妻が駆け抜け、丸のところで真上に一気に放電!
九十度しか曲がれないが如く二回直角に曲がりカンテーラに襲い掛かる!
「うどわっ!?」
カンテーラは何とか慌てさけるもライヒョウは四肢を地に付けながら目を閉じて集中し、陣の線を常時消したり描いたりして常時更新する!
その間にも雷が直角に幾度と襲い掛かる!
「こんなんどうすればうわわっ!!」
ええっと・・・そうだ!
「カンテーラ!適当に炎で陣を焼き払ってみるとか?」
「ええい、破れかぶれだ!」
「なら引き分け狙いでマルチエレメンタルパワーを発動!『パワーを600上げる!!これでパワーは同じだ!!』」
「カンテラフレイム!!」
よけ続けるカンテーラのカンテラより炎が噴き出され地面を焦がす!
すると、陣が消えていき、雷も無くなる、
ライヒョウは歯噛みし明らかに不愉快そうだ・・・
「今だ!カンテラブレイド!!」
と、ライヒョウが口で受け止めた!?
「こんなもの・・・」
「おっと、ライヒョウの効果を発動させてもらうぞ、『これで引き分けによる戦闘破壊を向こうにしつつターン終了時に3番に移動だ』」
が、次の瞬間、ライヒョウの口から電撃が刃を伝ってカンテーラに到達する
「ぎゃひぃいいい!!」
布ごと全身が電気に包まれるカンテーラ!
そして、感電した布から煙を上げてその場に崩れ落ちてしまった・・・
「だが、俺はカンテーラ自身の効果を発動!『戦闘破壊を回避!』」
「甘い!」
と、アグニスが手札を一枚右手で引いて俺に見せてくる!?
「闇よりの戦闘した後ドローエレメンタル!『これによりカンテーラの効果を相殺する!』」
な・・・!?しまった!
「だが、2番戦闘は避けられない!!」
バーンウルフが駆けていき、アグニスにとびかかる!しかし、これをアグニスは右腕で受け、そのままバーンウルフを弾き飛ばす!
バーンウルフはこちらに振り返って駆け、カンテーラを口で咥えて回収しつつ戻ってきた
「今度はこっちからダメージを与えてやったぜ?」
「この程度で喜ぶのか?程度が低い!!」
顔に余力残した余裕の笑い顔からの目に力を込めた真剣な顔に変わりつつの一喝・・・
・・・確かにな・・・
ライヒョウがアグニスの前の少しさっきとは左側の別の場所に戻りながら、
俺とアグニスは再び対峙する・・・!
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