バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

観客のリローデット ダブモン!!13話/15

観客のリローデット ダブモン!!13話15
 
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 「わ~こういくのか!」
 「立ち読みもいいが、メモ用の紙を探さなくてもいいのか?」
 「わ、わかってるよ!」
 最近、何とか雰囲気で分かるようになってきたこちら側の文字を読みつつ、店の外スタンドの本を戻してイグリードと共に街を行く、
 「それでにしても、メモか・・・時々とっているのは知っていたが、何のために使ってるんだ?」
 目線もむけずに話し出す
 「返ったときにシナリオのネタにしようと思って・・・」
 「シナリオね・・・小説家か?」
 「違うよ、動画制作者、動画全般やってるんだ、絵や音楽はダメダメだからあの二人に手伝ってもらってるけど・・・」
 「その動画っていうのはなんだ?」
 イグリードがほんの少し向けてくる目線に、僕は得意げに答える
 「音付きの動く絵を配信して・・・あ、そっか、こっちじゃそんなものないのか・・・?」
 「そういや、ビィジョンブックの時も何やら変なこと言ってたな、お前、いったいどこから来たんだ?外大陸の人間か?」
 いきなり興味を引くワードを聞いてイグリードの方を見る僕
 「外大陸には動画があるの?」
 対しイグリードは少し真面目気に両腕を組んで正面を向き
 「この世界は日々広がっている、もしかしたらあるかもしれんが、少なくとも俺は聞いたことが無い」
 「日々広がっている・・・?」
 どういう意味だろう・・・?僕たちの世界の宇宙がビックバンの影響で日々広がってる的な・・・?
 「それよりも質問に答えろ、女神様と妙に親しいのも関係があるんだな?」
 「ええっと・・・実は・・・信じてもらえないかもしれないけど、僕たちは別の世界から女神様に連れてこられたんだ・・・」
 「ふむ・・・なるほど・・・そういううわさは聞いていたが・・・」
 「え!?噂!?」
 そんな噂あったの!?
 「何でも、別の世界から女神が人を連れてきてるとかそんな風な・・・な、お前らがそうだったとはな・・・」
 僕たちの事がそんな風に!?
 「だが、それならそれで訊いておきたいことがある・・・」
 「なに?」
 どこか嫌な予感がするけど・・・
 「ユネッタのことだ・・・」
 僕も思わず正面を向く
 「・・・わかってる・・・」
 「どうするんだ?いずれ帰るのか、ここに残るのか?それとも・・・」
 「連れて帰るよ・・・」
 「お前・・・」
 イグリードの言葉が詰まりながら顔のみ傾け僕の方を見る・・・
 「連れて帰るよ、ひとめぼれしたんだ、絶対に連れて帰る・・・」
 「・・・そうか・・・ま、別に跡取りというわけでもないし、兄貴もいるんだが・・・そこまでいうなら・・・」
 イグリードはそれきり正面を向き、言葉を詰まらせた・・・
 
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