バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

海の街と鮫 ダブモン!!11話/15

海の街と鮫 ダブモン!!11話15
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 アクリスがレファンの手を掴む!
 「大丈夫?」
 「ありがとうございます」
 「いやいや、うわっ!」
 が、アクリスの体がずり落ち始める!
 「危ない!」
 「危ない!」
 「危ねぇ!!」
 「ちょっと!!」
 俺たちが何とかアクリスを掴み止め、こっちに引っ張り上げる・・・
 床に座り込むアクリスとレファン
 「はぁ・・・はぁ・・・」
 「ふぅ、」
 息を上げるアクリスに対し、レファンが立ち上がり律儀に頭を下げて「ありがとうございました」礼を言う
 「にしても、お前ら、手伝わなかったよな?」
 すると、宙浮くダブモン達に良星が目を細めた疑いの目で言葉を放つ
 「え?」「いやぁ、手伝う前に」「お前らが引き揚げちまったからな」「ですです」
 するとダブモン達はそれぞれ気が付いたように驚いたり、微笑みながら話し出したり、両腕を組んで納得するように言ったり、楽しそうに肯定するなどして反応してきた・・・
 なんなんだよ・・・一体・・・
 「さ、とっとと行こうぜ」
 カンテーラがごまかすためにかそう言って先へと先導しだす、
 そうして歩いていき・・・
 ん?なんか通路が円状にへこんだように丸い・・・?
 床も壁も天井も歪曲して・・・
 ズズ・・・
 足が不自然に横に!
 「これ、回ってる!?」「どうしよう!?」「とりあえず・・・ここを抜けるぞ!」
 「置いてかないでよ!」
 「あらら・・・」「あはは・・・」
 皆がそうして走り出す!
 にしても、ダブモンたちは楽だよな、飛べるんだから!!
 幾度もこけそうになりながら・・・というか、やけに地面が柔らかい気がするが・・・
 いつの間にか足元が安定し、元の通路に戻りながらその先へ・・・
 そこにあったのは一段俺たちの身長の倍ほどもある四段ほどの階段状にできていた少し白い石垣のようなものがある、少し広めな青い場所・・・
 「手、届くか?兎白?」
 言われ行ってみて手を伸ばすも・・・届かない
 試しに跳んでみても・・・
 「ダメだ、届かない、ん?」
 この崖・・・妙にでこぼこしてるな・・・
 試しに足をかけてみると、でこぼこにはまった!
 これなら・・・!
 足をかけ、三段程で両手を上にかけ登る!
 おぉ~!
 皆が感嘆の声を上げる中で俺は皆を見下ろし言う
 「何か簡単に登れたぜ、みんなもやってみろよ!」
 そうして、俺たちは上の通路に向かって一段ずつ登っていく・・・
 石垣の奥は石垣ごと少しへこみ青い床になっていって一段一段桶のように丸く、一段登れば少し休憩できるようになっているものの俺達には必要なかった
 そして一人を除いて上り切り
 「はい!」
 「ありがとう」
 レファンが最後にアクリスに右手を伸ばし、アクリスも右手を伸ばして応え、互いの手首を持って二人して力を込め引き上げ登り切り、
 少し息を切らすアクリスをレファンが見て・・・
 「これでお互い様ですね」
 「だね!」
 二人が笑いあい、
 「さ、行こうか!」
 俺たちは下り坂を降り始める、
 そう、下り坂を・・・ん!?
 ズドン!
 大きな音が響き、俺たちが後ろを振り返ったとき、
 俺の嫌な予感が当たったことを知ったのだった・・・
 「逃げろっ!!」「逃げろ~っ!!」「逃げろ!!」
 「もう、何なのよ!!」
 「あはは!」「あははは!!」
 なに笑ってんだお前ら!!
 
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