旅の日々と騒動の日々と・・・ ダブモン!!10話09 妖魔版
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ここ最近、ダブモンとの間にトラブルが多くない?」
「人間とダブモンの領域の間での仕事が多いせいでしょうね・・・」
私は森の風になびく金髪ツインテに黒スカート、白シャツについたヒラヒラに首元ワンポイントの黒リボン、
黒タイツと茶の革靴をはいた足を前に進ませ、筆記体でで意と書かれた黒字金縁バッジの付いた左胸含めた両胸を張って姿勢を正しつつ質問し、
私の隣にいる黒い両目の付いた光の火の玉がせわしなく揺れて答えた、
光の火の玉には背中に鍛冶用の槌と鋏を交差させて背負い、なぜか細い曲がった棒のような両腕とそれぞれその先に両手が付いている
と、私、蜜羽、四葉はふと、この話で思いついたことをこの光の火の玉、ウィルピーに顔を寄せ・・・
「ねぇ、良星から聞いた雷属性のダブモンてさ・・・ごにょごにょ・・・」
「え?」と、ウィルピーが目に力なき少し疑問顔になり「まぁ、不可能ではないんでしょうけど、どうなんでしょう、かなり繊細なコントロール力がいりますよね?」
「そうなんだけどさ・・・」
最近馬鹿三人のお守りばっかりで疲れるのよね・・・
「考えが顔に書いてあるんですけど・・・」
あ、マジで・・・?
「ともかく、お使いを済ませて・・・ん?」
そこにいたのは兎とネズミを合わせたような・・・
「あれって・・・?」
「あれは・・・多分・・・ラデグー・・・雷属性のダブモンですよ」
が、それは私たちの姿を認めたとたん、向こうに向かって逃げ出した!
「あ、待って!」
「四葉さん!?」
思わずそれを追いかけ始める私たち・・・
が・・・
「おいおい、ねぇちゃん・・・」
「こっから先は・・・」
「俺たちの縄張りだぜ・・・」
いきなり三体のダブモンが通せんぼ!?
中央には木の人形に葉っぱの帽子をかぶり、口元から一本の葉付き枝が伸び、大きな葉っぱをマントのように着込むような奴が、
左側には少しくちばしがまっすぐ長く上に向かう波のような後頭部の後ろ髪羽をした木につるを巻き付けた小型の鳥が
右側には中央に穴の開いた丸巣箱を二つにまとめ上下に重ね木箱と同じような色の手足を付け、上の方の穴にのみ中央にレンズを付けたようなのが、
私達の行く手を阻み、私は言い放つ、
「・・・じゃ帰るわ・・・」
「ですね」
仕方なしにそう言って私達は振り返り・・・
「待て待て待て!」
「返すわきゃないだろうが!」
「縄張りに足を踏み入れて即帰るじゃ治安組織はいらんって!」
あのねぇ・・・私は姿勢を戻しつつ意見を言う
「でも、追っかけたって問題起こすぐらいなら利益薄いし、雷属性のダブモンなら旅してたらどうせどっかで出会えるだろうし・・・」
と、中央の葉っぱが前に出て広げた右手と伸ばした右腕のような枝を前に出し
「いやいやいや、勝ったらさっき俺たちの縄張りに逃げ込んできたダブモン紹介してあげるから!」
「負けたらどうすんのよ・・・」
私の言葉に三体は動きがぎこちなく戸惑いながら
「ええっと・・・帰すだけ?」
「一応、私たちの縄張りに勝手に立ち入ってもらったら困るんで・・・わーっと驚かせてですね・・・」
「ま、回り込んででも、戦ってもらいます・・・」
「仕方ない・・・ウィルピー」
「締まらないですけど仕方ないですね・・・」
私はデッキケースを前に出し、
「え・・・?」
「デッキケース・・・?」
「あ・・・?」
デッキケースで準備する中で驚愕する三体を前にウィルピーが出る!
「ちょっと驚かす」
「だけだと」
「思ってたのに・・・」
名・動電の導線師 ラデグー ダブモンNo.294
概・M モンスター コスト0 パワー300 哺乳・雷属性
発・戦闘前・自任意・次の戦闘終了まで・条文の頭に指定:
条・主対象:次の戦闘に参加するこのモンスターと
次の戦闘に参加する相手のモンスター
略・“”
主対象単体であるため全対象とする
効・第一効果:次の戦闘時のみ、
次の戦闘に参加する相手のモンスター(主対象以外でもよい)
のパワーを100下げる
文・砂鉄から練り上げた金属線で導線を作り上げるラデグー型ダブモン、導線で魔
方陣のように電撃を発散させる罠を作る、電撃の特性を把握し作るが、作れる
場所は非常に限られ他、他者を巻き込みやすいためか狩り以外には使用しない
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――