バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

旅の日々と騒動の日々と・・・ ダブモン!!10話/08

旅の日々と騒動の日々と・・・ ダブモン!!10話08
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 「で、こんなことしたのはどうしてなんだ?」
 溶岩を冷やした岩で巻かれ拘束された状態の三体に事情を聴き始めるイグリード、
 一体は目線をそらし、一体は時にごまかし笑いをし、
 「いや・・・その・・・」
 「ははは・・・」
 「まさか、お金がなかったからとは言えない・・・」
 ん?お金がなかったから・・・?
 すかさずにペカリーの方を向く二体
 「おい!」
 「何言ってんだ!」
 「あ、まず!!」
 そういえば、レストランの方からいい匂いがしてくるよな・・・
 「まさか・・・レストランに行きたくても金がないから腹いせに・・・」
 「おいおい・・・」
 黙って目をそらす三体・・・
 「まさか・・・」
 「そんなこと・・・」
 「無いですよ・・・?」
 「しゃーねぇ、お前ら、教会に行ったことは?」
 「無い・・・」
 「同じく・・・」
 「無いです・・・」
 「はぁ・・・しゃーねーな・・・」
 つぶやくような小さな声に呆れに右手で額を抑えながらため息をつくイグリード
 「君たち、大きい音がしたけど・・・」
 あ!店長さんの声!!
 声の聞こえた店の方から店長さんが駆けてくる
 「大丈夫だったかい?」そして、三体の方を見とがめ「あ、こいつら・・・」
 「一応、とっつつかまえておいたぜ、後で教会に連れて行っておく、後、教会で仕事受ける方法も教えておいておかないとな・・・」
 イグリードの言葉にイグリードの方を疑問にか目を少し見開き向く店長さん
 「仕事を・・・?」
 ・・・よし!
 「ねぇ!」
 店長が少し真面目な顔に戻りながら僕の方を向き
 「なんだい?」
 「今度彼らがお金を持って客としてきたら、ちゃんと料理出すって約束してくれる?」
 「いたずらしないなら、ちゃんとお客とした扱うし、料理も出すよ・・・」
 「だ、そうだ、いたずらもうしないって誓えるか?」
 「う・・・」
 「ううん・・・」
 「ちゃんと教会で、仕事、ってのを受けられるなら・・・」
 イグリードの声にためらいながら返事をする三体・・・
 「言っておくが、教会にも属してるダブモンたちがいるからな、俺たちのときは捕まえるだけで済んだが、それ以上の目にあいたくなかったら、悪いことして他人に迷惑をかける生き方はやめることだ、わかったな?」
 三体はやるせなさにか顔を少し俯かせ・・・
 「ぐ・・・仕方ない・・・」
 「わかりました・・・」
 「しょーがないな・・・」
 ううん、それなら・・・僕は再度店長さんに声を掛ける
 「店長さん、時間ある?」
 再び店長さんは僕の方を見る、今度は軽い驚きにか少し目を縦に見開かせ、
 「え?まだ団体さんが来るには早いけど・・・」
 「なら、ひとっ走り、こいつらを教会に届けてくるか・・・これ以上ここにいたら色々毒だろうしな」
 こうして、イグリードの言葉通り三体を教会に送り届けた後、店に戻った僕たちはシェフたちと協力して団体客をこなし、
 教会に戻るや否や三体に様々なことを教えたのだった・・・
 
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