旅の日々と騒動の日々と・・・ ダブモン!!10話23
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
向こう、全然何も話してくれないけど・・・
そうしてイグリードが三体を見る中で唐突に両腕を組み、首を縦に軽く一振り
「ふむ、なるほど、そういえば、最近寒いもんなぁ・・・」
わかるの!?
「で、思わず、炭焼き小屋に手ぇ出したってわけだ」
「なんだ~それならそうと言ってくれればいいのに」
おばぁさんも冗談めかして話し出す、っていうか・・・
「寒かっただけ!?」
僕の疑問にイグリードが僕の方を向き見る、
「寒さで力が足りないんだとさ、そのせいで冬を越せるかわからんのだと、ま、俺たちにとっちゃ死活問題だからな」
それは精霊種であるイグリードだけでは・・・?
確かに、普通の生命体も寒いと死ぬけどさ・・・
「ならいいけど、おばぁさん」
そう言いつつ僕はおばぁさんの方を向くと、おばぁさんはリラックスしたような優し気な笑顔で
「よしよしそれなら、予備のやつ、持ってこようかねぇ・・・」
「俺もいるからな、出来る限り熱く温めてやろう、今は思う存分熱をためて、寒さに備えておくといいぞ、はっはっはっはっはっ」
そういうもの・・・なのかな・・・?
イグリードが笑う中で僕の抱いた疑問は、イグリードが出した熱に吹き流されていくのだった・・・
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――