バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

リザルト・オブ・アイドル/1

 

リザルト・オブ・アイドル 1
 
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 煌めくステージ!
 「ステージオン!シャイニングサン!!」
 「ステージオン、ダークネスクレスト!」
 茶光黒髪たなびかせ、ピンクと白のミニスカドレスアイドル衣装を揺らし、大跳躍の果てに、この私が舞台右手中央に降り立つ!
 その反対に降り立つは、ダークネスクレストと名乗ったあの少女、
 黒の長髪、陰陽どちらにも変わりうる大き目の目、黒に白の横六芒星を上着nの短袖やミニスカートに重ねモチーフとしたアイドル衣装、
 間違いない、つかさちゃん・・・

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 「さぁ、準備はいいわね、シャイニングサン!」
 つか、ダークネスクレストが得意げに人差し指を真正面から突いて宣言
 「い・・・いつでもいいわよ、ダークネスクレスト!」
 後方に多段踊り場とでっかいバックモニター、下から不思議と光が湧き出るステージで、私とダークネスクレストは
 腰に連なるパス型カードケースからカードを取り出し、相手に見せる!
 「お願い、ブルーリバー!」
 「頼んだわ、オレンジスクラッシュ!」
 床下から二人の女の子が飛び出してきて縦横にくるくると回りながらスタッと一方は流麗に、もう一方は力強く、着地、
 「シャイニングサン?私の出番はまだ先だと聞いていましたけど?」
 私の方に現れたのは真面目そうで青光の長黒髪黒目を持つ少女、というか、私よりとてもとてもとてもまじめな子、
 川をイメージしたベールをリボンの様に腰元にまとめ、青と白の重ねミニスカフリルドレス風アイドル衣装をまとい、頭上右側を青い小型リボンで着飾っている、
 「ダークネスクレスト?早いな、もう私の出番か・・・?」
 対して、ダークネスクレストの方に現れたのは・・・?
 極短めの橙返しの茶髪、同じ色の瞳持つ愛嬌のある顔立ち、女の子的に筋肉質な肉体と日焼けした肌、
 黄色でまとめられたスパッツに腹出しタンクトップ風の上着には黄色で白フリル付きで金縁逆三角アクアマリンの留め具のような物が首元に付いたケープとこちらは留め具のような飾りが右腰に付いたやはり短めのキュートフリルスカートを付けており、
 両の手に黄の指ぬき穴開きグローブを付け、右手首に金縁水色の宝石がはまった腕時計バンド型金ブレスレット、右額に先ほどの留め具のような飾りを付けている、
 何より、あの腹、すさまじい腹筋が見て取れる、腕と足もきちんと鍛えられているのがわかるほどの筋肉、アイドル衣装が無かったら、お前、格闘技大会にでも出るのかという感じすらする、
 「うう・・・これは・・・なんていうか、すさまじい物を感じるわ・・・」
 流美ちゃんがひるんでる!
 「大丈夫だよ、ブルーリバー、私達は筋肉を比べに来たんじゃないの、アイドルとして、歌と踊りとパフォーマンスを比べに来たの!今までの頑張りを思い出して、あんな格闘家崩れに何か負けないんだから!」
 「そ・・・そうよね、うん、その通り!」
 「言ってくれるじゃないの・・・鍛え上げた筋肉は何物にも勝る、歌と踊りとパフォーマンスを生み出す、ダークネスクレスト、次の宣言を」
 「ええ、わかってるわ、オレンジスクラッシュ、歌唱、オレンジオーストラリアドライブを指定!」
 「シャイニングサン!」
 流美ちゃんが後ろの私をチラリと見る
 「わかってる、私は、歌唱 ブルーリバーコントラストを指定!」
 アイドル力は向こうの方が今は上、でも、それは登場時のインパクトに押されているに過ぎないわ、
 全国の学園のサポーターのみんなならわかってくれるはず!
 「歌いましょう、ブルーリバー!」
 私達の歌と踊りが響き渡って行く、
 「Hey!滝のように激しく想い~」
 それは、川が激しく流れるアマゾンの様に、人々を興奮と歓喜に巻き込み、ナイアガラの滝のように激しく落とし、浮かび上がらせる!
 「Rock!熱き願いは誰にも負けない~」
 対し、黒と橙の奏でし歌は、ポップなヒーローのごとく熱を帯び、一転して悲しみからの敵の攻勢を演出、が、実は生きていた味方との連携により、最後の敵を追い詰めていく!
 ううう・・・向こうに押されてる・・・でも・・・
 流美ちゃんに左目ウィンク一つを送る、
 すると、流美ちゃんが前に躍り出る、そう、ここからが流美ちゃんのソロステージだ!
 「私達の乗るドニは時に無限の可能性を~」
 一転、せせらぎの清流さと濁流の力強さを併せ持つ流美ちゃんの歌が観客ごと、相手を押し切った!
 「ありゃりゃ、判定切れちゃった」
 「ま、しょうがないやね」
 よし、観客たちの私達への支持が80を上回った!
 「でも、退場パフォーマンスは出来るわよね、オレンジスクラッシュ!」
 「あいよ!」
 オレンジスクラッシュが一気に中央に躍り出て、観客の方に向かって右手首のブレスレットの宝石部分をヒーローっぽく左人指し指+中指で押す、そこで響く若い男性の威勢のいい声
 「ソルトスクラーッシュ!!」
 同時にブレスレットの宝石部分が七色にかわるがわる光りながら鳴り響くエネルギーの充填音、
 こ・・・この声・・・
 そこでステージの中央の大奈落から大きな岩塩が射出
 オレンジスクラッシュは一気に後方一回転、塩の真下に出て先ほどと同じようにブレスレットの宝石に触れ
 「ソルトーッブレイク!」
 「はっ!」
 オレンジスクラッシュが竜巻回転を加えながら解き放った跳躍アッパーは、ものの見事に塩塊を捉えて砕き、
 砕けた塩岩も爆発するように弾け、辺りを塩の雪で染め上げて行く・・・
 わぁああああ!!
 もちろん、観客は大興奮、こちらの歌の余韻をあっさり持って行ってしまった・・・
 そして、オレンジスクラッシュが着地しつつ右拳を振りを上げて己を誇示しヒーローっぽく構え、得意げに笑顔!
 わぁぁぁああああああ!!
 さっきよりも大きな歓声がこだまする・・・
 そんな中でオレンジスクラッシュは名残惜しそうに右手を振りながら向こう側の舞台袖へと去って行った・・・
 くそっ!やられた、
 あの声、間違いなく、三年前の面輪ヒーローの変身アイテムの音声だ、
 無論、そんなアイテムから取ってくるはずがない、新録だろう、
 芸能事務所に所属しているなら、そこから変身アイテムの音声を担当した人を呼んでもらい、数言録音させてもらうことも簡単なはず、ギャラもそんなにかからないに違いない・・・
 私達も昔はその辺りの子供向け番組を毎週のように見ており、そのすぐそばの時間で放映していた面輪ヒーローもついでのごとく見ていた、
 今はもう、その辺りの番組は大人ですら視聴に耐えうるため、中高生でも見ている人間も多い、
 そんななかでそれを意識した演出、綺麗さに特化したもので、それも大真面目、声は記憶に無意識に刻まれている、
 それらの番組に嫌悪感を持っていたとしても、意識する前に絵の迫力に意識を持って行かれている・・・
 つか・・・ダークネスクレストがこちらに向けた嫌味と得意げが入り混じった顔がほんの少しだけ垣間見えたものの、すぐに観客に向けた笑顔に戻る、
 ともかく、ここから挽回しなければならない、この塩雪も、映像とはいえ、どこまで作用するのか・・・、いや、やるんだ、そうじゃないと、司ちゃん、司ちゃん、どうしたら・・・私・・・私はっ!!
 
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