バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

騎士剣戦隊キシケンジャー/5

騎士剣戦隊キシケンジャー 5
 
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 「さぁ、今日はここでソウルクレスト探しだ!!」
 「ショッピングセンターにしか見えないんですけど・・・」
 吹き抜けの天井のある横たわるバナナ型の通路兼広場、その周りには服飾店を始めとした様々な店が並ぶ、
 その店が3階ほどの高さまで通路を伴って並んでおり、壁や床は清潔感のある白い石で構成されている・・・
 『っていうか、あんたらの言うショッピングセンターそのものよここは、こいつと一緒に何度か来たことあるしさぁ・・・』
 私は思わず袖端に着いたイエローリアを顔前まで振り上げ
 「うるさいわ!大体ね、何の手掛かりも無しにソウルクレストやら守護精やら、どうやって探せばいいってのよ!!」
 『確かにね・・・』
 イエローリアがあきれたような声を上げる、
 「ですが、さぼるのはちょっと・・・」
 私は思わずユナの方を向き
 「サボるんじゃない、ついでに買い物するの!」
 ユナの言葉を制止しつつ、私はさらに続ける、
 「そもそも、サトルの言うことを信じるなら、あいつら、自分達の力の後継者探してうろちょろしてるって話じゃない、そんなのどうやって探せっていうの!守護精は守護精で擬態してどこにいるかも簡単にはわかんないし」『ま、あんたが愚痴りたいって気持ちはわかるわ・・・』
 ユナは顔を少し緩めて戸惑い
 「確かにそうですね、でも、他の方々はなんだかんだで真面目に探してるみたいですよ、ユウキさんなんて、何かお調べになってるようですし・・・」
 「ユウキ・・・ああ、あの赤い奴か・・・」
 「ええ・・・ミステリアスな方です」
 「ミ・・・ミ・・・ミステリアス~!?」『ミステリアス~!?』
 あれを馬鹿とか、よくて明朗快活と表現するようなことはあっても、よりにもよってミステリアスと表現する奴がいるとは・・・
 「ともかく、今日はここで、ソウルクレスト探しとウィンドウショッピング、これよ!」
 「別にいいですけど・・・私、今月のお小遣いがあまり・・・」
 ん・・・?
 「お小遣い・・・?ええっと、あんた、実家暮らし?」
 「はい」
 「今年でいくつ?」
 「17です」
 「えっ!?」
 て、てっきり、他の奴らも成人ずみっぽかったからこいつもと思ったんだけど・・・
 『そーそー、こいつ、女子高生よ、ちゃんと学校にも通ってる』
 ピンクリア、マジ・・・?
 「あの・・・?そういうマコミさんは普段は何を?」
 「私?私、美容師!」
 「美容師さんですか?」
 「の、卵ね、今、大学卒業して専門学校に通ってる」
 「はぁ・・・そうですか・・・」
 『割と年離れてるわよね・・・』
 私は思わず再度イエローリアを振り上げる
 「イエローリア、そういうあんたはいくつなのよ・・・」『ま、人には話したくないこともあるわよね~』
 「あんた今剣でしょ・・・ま、いいわ、とにかく出発よ!!」
 そんなわけで、女四人、連れ立ってショッピングモールを回る、
 服や靴を見たり、食べ物を買ったり、服を合わせたり・・・あまり物は買えてないが、私もビンボーだしね!!
 そんな中で皆で一階中央の椅子に座って休憩など取り始め・・・
 『いやー、やっぱり見るだけでも楽しいわね!』
 『ですね~』
 「そういえばさ、異世界のファッションとかどうなってるの?」『あら、知りたい?』
 いや、まぁ、単なる素朴な疑問だけどさ、イエローリア
 『言うほどの物じゃないです、普段着でリボンを着けたり、香水をふっかけたり、ささやかなものよ、そもそも、忙しかったし・・・』
 『ピンクリアはまだいいにしても、私なんて、男衆に付き合って宴会で暴れたりも珍しくなかったし』
 『私は、あまり暴れたりはしなかったですから』
 「じゃじゃ馬ってやつかしら・・・」『昔っからよく言われてたわ・・・』「騎士団でどういう立ち位置にいたのかよくわかるわね・・・」
 『でも、楽しいわ、剣としてでも、こうして騎士団以外のとまた買い物できておしゃれについて語り合えるなんて・・・』『騎士団に入ってからというもの、他の人とあまり交流が無くてね・・・』
 「おしゃれ・・・そうだ!」ユナの目が見開き輝き私の方を向く「剣にリボンを巻きましょうか!」『ユナ、それはさすがにちょっと・・・』
 キャー、ウワー!!
 悲鳴・・・!
 「外の方からです!」『微小の魔力を感じるわ・・・』
 「ということは・・・」『可能性は高いわね、行ってみましょう!』
 皆に連絡しつつ表に出ると、石になった人々と・・・そこにはギャルガが、魔怪人を伴ってそこにいた・・・
 のたくる蛇の頭を持つ、不気味な一つ目と白肌と石のような魔道士の衣装・・・
 その魔怪人と共にゆっくりとギャルガがこちらを向く
 「来たか・・・」
 「二人とも!」
 「待たせたな!」
 「戦いの前に間に合ったか!?」
 よし、三人も合流できた!
 「皆、変身だ!」
 おう!
 ユウキの音頭より、剣を引き抜き変身する!
 騎士剣戦隊、キシケンジャー!
 「やれ」
 ギャルガの一言に、戦闘員たちが走り込んでくる、魔怪人とギャルガは様子見!?
 それなら、邪魔な雑魚をやっつけてから!
 剣を振るい、いきなり接近してすれ違いざまにい一体!そのまま目の前にいたものを縦斬りに伏し、そのまま前進しつつ三体目を突きで飛ばす、
 よし、これで三体!
 「今だ、やれ!」
 と、あの魔怪人の一つ目から光線が!?
 慌てて避けると、後ろにいた戦闘員に当たり・・・そいつが石と化した!?
 「なんですって」『どうなってるの!?』
 目線をうっとぉしそうに宙に外すギャルガ
 「けっ、外したか・・・」
 「ギャルガ!」
 そこに戦闘員を倒し駆けつける残り四人
 「どうなってるんだ!?」
 ユウキの指摘に今度はギャルガは右手を魔怪人の肩に二度ほど当て叩き
 「こいつの名はメドプレパス、この一つ目に結界を内封し、石化する光線を発射することができるのさ・・・!」
 「メドォーサ!!」
 と、魔怪人が目から石化光線を発射!私達は転がるように別れ、そのまま追撃で連射してくるメドプレパスから離れ、木陰に隠れる、
 「うぅ、どうすればいい?イエローリア、っていうか、思わず逃げちゃったけど、石化の魔術なら私達には効かないんじゃ・・・」『ううん、あれは結界の物とは違って、マーキングして無理矢理魔力を送り込むタイプっぽいからねぇ・・・』
 「それ、どう違うの?」『例えば、布とか口に当ててたら、煙とかある程度吸い込まなくて済むじゃない?でも、家に壊れた水道管を入れたらそこから水が出て家が水浸しになるじゃない』
 「わからないようなわかったような・・・とにかく、当たったらだめなんですね?」
 『そうね、石化しちゃうかもしれないわ・・・』
 「じゃあ、結局どうしたら・・・」『そうねぇ・・・あ、光線型の魔術なら、鏡とかで反射できるんじゃないかしら、光のような魔術を放つなら、ある程度光の性質を併せ持つから・・・』
 「それなら、これはどうでしょう?」
 と、キシケンピンクが出してきたのは、鏡の様になったスマートフォン!?
 『あれ?これってこんな画面にもできるの?マコミ?』
 「私はたまに使うけど・・・」
 「ミラーアプリです、鏡のようにすることができるんですよ」
 そう言って、ユナが応えてくれた
 「なら、それでやってみよう、ダメだったら、その時はその時!」
 キシケンピンクと共に、広場に思い切って出る
 「あいつら、何をする気なんだ・・・?」後ろからサトルの声が聞こえるが、ま、見てなさいって!
 「来たな・・・やれ!メドプレパス!!」
 「メドォーサ!!」
 キシケンピンクが前に出て、そのスマホをビームに当てるように出すと、
 スマホからビームが反射する!
 「なに!?」
 「メドォーサ!?」
 そのビームはメドプレパスに当たり、ものの見事に石化させる、
 が、その石化が砕けたかと思ったら、そこからいきなりビームがこっちに三連射して微妙に角度を変えて三方向に!?
 「へっ!メドプレパス自身の魔力なのに、メドプレパスに効くとでも思ったのか?」
 だめ、避けきれない!
 『ソードアンドシールドクレスト!!』
 いきなりキシケンレッドが前に出て、透明な盾でビームたちを防いだ!
 「なんだ、こいつで防げるんじゃないか」『驚く必要性なかったな!!』
 「おし、このまま行くぞ!」
 そして、キシケンレッドがメドプレパスに突撃!
 「メドプレパス、パワーショットだ」
 「メドォーサ!!」
 今度はいきなり大きなビーム、それは盾をいとも簡単に砕き、キシケンレッドを石化させた!
 「キシケンレッド!」
 「キシケンレッドさん!!」
 「ふははは!!あっけなかったな!まずは一人だ!!そして、やれ!」
 続けてのビーム、くそ、避けるしか
 「どけ!!」
 『バタフライアンドサンダービークレスト!!』
 今度はキシケンブルーが私達をどかすように突き飛ばし、そのまま蝶の様に舞い避ける、
 「これなら行ける!」
 キシケンブルーが駆ける、何度もメドプレパスがビームを打つが、その度に舞い避けた、
 「メドプレパス、ラピッドショットだ」
 「メドォーサ!!」
 今度は目からマシンガンのような連射!!
 「何!?」
 驚きつつも舞い避けようとするも
 「ぐわっ!」
 踵に当たり石化していく
 「そこだ!」
 が、キシケングリーンがいつの間にかメドプレパスの左手まで回り込み一気に斬りかかる!
 しかし、メドプレパスのビーム一発であえなく石に・・・
 「ははははは・・・!不意を突いたようだったがこれで三本だ!!」
 『一旦引こう、マコミ』
 「私もそう思います」『敗北するなら、逃亡したほうがいいわ』
 うう・・・致し方無い・・・
 一旦後ろ向きつつ走り去ろうと
 「逃がすか!」
 「メドォーサ!!」
 メドプレパスが追撃のビーム連射!?
 「きゃ!」
 それを背中から受けるキシケンピンク!?
 思わず振り返って立ち止まる!
 「キシケンピンク!?」
 「逃げてください、早く!!」
 ぐ・・・
 そこから私は・・・一気に逃げ出したのだった・・・
 
 入り込んだのは人けのないさっきのショッピングセンター
 恐らく、さっきの騒動で人が逃げたのだろう・・・
 そのさっき座ってた椅子の前に立ち考える・・・
 ・・・どうすればいい?あいつに勝って、皆を助けるにはどうすれば・・・
 『これは・・・おそらくだけど・・・』
 腕を気だるげに中ほどまで上げ、イエローリアに視線を落とす・・・
 「どうしたの、イエローリア?」
 『あいつ・・・あの目に攻撃さえ加えれば、どうにかできると思うの・・・』
 「なんで?そう思うの?」息を切らしながら質問する私
 『ギャルガのやつ、言ってたでしょう?あの目に結界を収束させてるって、あの目が一番魔力を放出させてるの、だから、あそこから石たちに石化の魔力を送って、石化した人々の生命力を魔力として回収して石化の魔力に当ててるんだと思う・・・』
 なるほど、でも、どうするの?
 ショッピングセンターで銃器を撃つような作品を私は知ってるわ、でも、それは米国が舞台、ここは日本、銃はここでは売っていない・・・
 「お困りのようね?」
 気が付くと、暗い空間に下に白い煙が・・・?!これは、試練の間!?
 「私の力が必要みたいね・・・?」
 目の前に騎士が現れた、全身鋼の甲冑だが、胸の膨らみと少しだけスカート風になった部分が女性であることを主張し、
 兜左には六角形の鉄の鏡のような兜飾りを付け、
 その盾は、鏡の破片をモザイクアートの様に張り付けた象徴的なものだった、
 「初めまして、私はラーレク、ソウルクレストを託せる人を探しているの」
 「話は聞いてるわ、」そこから私は思わず叫んだ「非常時なの!力を貸してちょうだい!!」
 「それじゃ、ちょっと試練を受けてもらいましょうか、何、すぐに終わるわ、運が良ければね、ふふふ・・・」
 すると、ラーレクの姿がいくつにも分身・・・いえ、これは・・・鏡!?一面に鏡の迷路!?
 「試練は簡単、この鏡の迷宮から私を見つけ出せばいいの、でも・・・」
 鏡のラーレクがボウガンを向けて来たかと思ったら、そこから発射された光弾が、私の足元に当たって弾く音を響かせた・・・
 「私の跳弾に当たらずに・・・ね!」
 私は、ひるむわけにもいかず、そこから走り出した、
 だが、試練は一筋縄ではいかなかった、
 鏡をたどって行けば見つかるかとも思ったがまったくみつからず、それでもなお、向こうからの光弾は来る、
 それをどうにか避け進む
 おかしい、光弾が来てるってことは、その先にラーレクがいるはずだが、行けども行けどもたどり着くことが無い、
 「うふふ・・・早くこっちにいらっしゃい」
 うるさい!今探してるとちゅ・・・あれ、足元に違和感が・・・
 これ・・・さっき銃撃された時にできた傷・・・?まさか、最初の場所に戻ってきた!?
 そうでなくても撃たれ避けたどこかの場所に戻ってきたのは間違いない・・・
 落ち着け、まわりにラーレクが写ってるってことは、その先にラーレクがいるってことは・・・
 よく考えれば・・・
 私は、鏡に拳を叩きつける、鏡はいとも簡単に割れ、向こうの空間があらわになった、そうだ、そういう事だ!!
 私は一心不乱に鏡を破壊する、拳、手刀、回し蹴り、鏡にその身が切られようと、
 ラーレクは多分、鏡を適時動かすことで身を隠したり、跳弾を調整してたりしてたんだ、だから、まともに探したって見つかりっこない、
 だったら・・・
 そして、最後の一枚を叩き割った時、
 「見つけた!!」
 思わず、その両手でラーレクを捕まえていたのだった・・・
 
 「いやーこうも簡単にキシケンジャーを捕らえられるとは、実に愉快だ、はっはっはっ!!」
 「メドォメドォメドォ」
 ギャルガとメドプレパスが広場で笑う
 「じゃ、早速、剣たちを回収・・・あれ、とれない、石になっているせいか、とれない!!」
 しかし、ギャルガがいくら力を込めても石化したキシケンレッドの剣が取れることはなかった、続けて、別のキシケンジャーの方をめぐっていくが・・・
 「こいつも、こいつも、こいつも!!」
 意味を理解していないのかメドプレパスはギャルガを見て小首をかしげる
 「メドォ?」
 「っち、石になってるから固まって取れないんだな、なら・・・砕いてでも回収するまでだ!!まずはこの桃色のから」
 キシケンピンクの剣持つ手の腕に向かい、その蛇腹剣を振り上げる!
 「待ちなさい!!」
 「ああん!」
 ギャルガがこっちを向いて剣を振り下ろすのを中断、
 間一髪間に合った!
 「お前は・・・」
 「キシケンチェンジ!!」
 イエローリアを引き抜き変身!!
 「黄の騎士、キシケンイエロー!!」
 「へっ、最後の一人がようやく来たか、やれ、メドプレパス」
 「メドォーサ!!」
 「させない、クレストセット!!」
 『ミラーデブリ&リフレクショットクレスト!!』
 メドプレパスが目からビームを放つとほぼ同時に、私は、鏡の破片をばら撒く、
 鏡の破片達は宙に浮かび、ビームを複雑に反射し、ギャルガに向かって撃ち返した
 「うどわっ!」
 飛び退くギャルガ、ビームは地面に当たって消滅してしまった・・・
 「ええい!メドプレパス!連射とパワーショットだ、撃ちまくれ!」
 「メドォ!!」
 メドプレパスがビームを撃ちまくるが、それらすべてが鏡に当たり向こうに弾き返る
 「うどわわっ!」
 「メドドッ!」
 二体が後ろに飛び退く、
 さぁ、今度はこっちの番!
 『ミラーデブリ&リフレクショットクレスト!!』
 クレストから発射された光弾、だが、メドプレパスはさっと左手に避けた
 「は!ただの光弾なら、とっとと避けられるぜ、なんせ目がいいからな、目が!」
 「メドォメドォ!」
 自慢げに声を上げるメドプレパス・・・でもね!
 「それならこれは!」
 私は、光弾を連射し、それが鏡の反射に囚われ、鏡たちの中にあり続ける、
 「なんだと!?」
 「はっ!」
 それらを同時に発射すれば、メドプレパスの目に一発が着弾!
 「メドォーーーー!!」
 同時に、みんなの石化も解け、こちらに駆け寄ってきた
 「イエロー!やったな!」
 「すまなかった!」
 「すごかったぜ!」
 「ありがとうございます!」
 「ええいお前ら、このままで済むか!戦闘員ども!!」
 ギャルガの声に戦闘員が向かってくるも私達の敵ではない、一気に斬りかかり、ほんの少しの間に戦闘員たちは全滅した
 「一気に行こう!」
 「おうよ!」
 「ああ」
 「うん」
 「はい」
 私の音頭に皆が横一列に並び剣を構える!
 ナイトソードスラッシュ!!
 私達が放った斬撃は、ものの見事に二体を爆散した、
 かのように思えた、が、
 「ちぃい!剣に傷が付いちまった!!」
 ギャルガの方は少し遠いところで蛇腹の剣を体に巻き、生き延びていた・・・
 だが、傷がついたということは、何発か当てれば・・・
 「メドプレパス、暴れてこい!!」
 両掌を合わせると、メドプレパスがいきなり巨大化!
 「じゃあな!」
 ギャルガが逃げる!?でも、今は・・・
 メドプレパスが右足を振りおろし、まわりに地響きを起こす・・・!
 「仕方無い・・・イエローキマイラ!!」
 「レッドドラゴン!!」
 「ブルーサーペント!!」
 「グリーンベヒモス!!」
 「ピンクフェニックス!!」
 そして、皆が集まったところで合体!
 完成!キシケンオー!!
 って、合体して見たはいいものの・・・
 「メドォメドーーーォ!」
 周りに石化ビームを乱射してくる、慌てて避けるが、これじゃ近づけない!!
 「ええい!どうすんのよ!クレストさえ使えればどうにかなるのに!!」
 『使えるぞ』
 ・・・レッドリアの言葉に、まわりが凍りつく・・・って、何度も似たようなこと繰り返す必要はない!!
 「もう!後でこいつの全機能たっぷり説明してもらうからね!!イエローリア!!」『任せなさい!!』
 「『クレストセット!!』」「『ミラーデブリ&リフレクショットクレストはっ!!』」
 気合の掛け声とともに剣に付けたクレストを前に出すと、左腕、キマイラの所にミラーデブリ&リフレクショットクレストが張り付く、
 「それ!」
 振るうと、クレーンより鏡の破片が宙を舞い、メドプレパスのビームを弾いて返していく、
 でも、このままだと危険ね、なんて、それなら・・・!
 一旦分離し、ビークルとなり、再度合体!
 完成!キシケンオービークル!!
 そして、梯子より水弾連射!!
 鏡に反射して、メドプレパスの予想だにしない方向から弾が撃ち込まれ、最後の一発がその眼を撃ち抜いた、
 おし、今だ!!
 「みんな、ごにょごにょ・・・合わせてね!!」
 「わかった!」
 「しょうがないな・・・」
 「おっしゃー!」
 「行きましょう!」
 「それじゃあ、みんなで・・・」
 右手を開きながら思い切り前に出す!
 キシケンオー!キングスプラッシュショット!!
 力を溜めて巨大化した水弾が全てを吹き飛ばしながら突き進み、メドプレパスを捕らえて爆破、消滅させたのだった・・・!
 
 「おっしゃー!どうよ!」
 思わず降りて変身が解け、皆も向けて指をV字に立てる私
 「どうよってなぁ」
 「ま、いいんじゃないか、調子に乗ってるうちは」
 「ははは・・・」
 「ありがとうございました」
 男三人は少しあきれながら、ユナだけが、礼儀正しく頭を下げた
 「何よ、ユナ以外感謝してないじゃない、そうだ!ちょっと買い物していきましょうよ!もちろん、自分の分は自分で出すこと!!」
 「はー、ま、ちょっとぐらいならいいか」『お前ら、もうちょっと緊張感をだな・・・』
 「ちょっとだけだぞ」『この辺りでの買い物はしたことないから楽しみだな』
 「じゃ、俺もちょっとだけ」『面白そうだ』
 「それじゃあ、皆さんと買い物の続きと」『行きましょうか!!』
 
 「けっ!後ちょっとだったのによ・・・」
 いつもの高層駐車場という場所でゴチル、あ~あ、ウルフェイもいなくなったから、次の魔鉱石が送られてくるまで暇だな~っと、
 「そんなにサボってる暇はないんじゃないのか?」
 え・・・?その声!?
 思わず顔を上げてみると、重厚な鎧に身を包み、デカい斧剣で武装した大きな騎士が一人歩いてきた・・・!
 「お前、なんでここに!?玉座の間に残ってたんじゃ!?」
 「失敗続きはよくない・・・」
 そう言ってそれは制するように頭を少し横に振り、再度俺を見据える
 「私は騎士として、主の望みを果たす、それだけだ・・・」
 その鎧から覗く瞳が、月星光を反射する大地の様に共に鈍く輝きを放った、気がした・・・
 
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