バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

美人タヌキの水難騒ぎ/1 妖魔版

 
美人タヌキの水難騒ぎ1 妖魔版
 
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いち
 
 「さぁ、沈没事件の犯人よ、その姿を現せぇい」
 定期船のへさきの海が割れ、巨大な蛸がその姿を現した、
 違う、こやつではない・・・
 思わず冷や汗が吹き出てたらりとたれる
 剥げた頭にまんまる両瞳、長い輪っか口に八本の吸盤付き触手、
 其れは曇り空の海に擬態するかのごとく全身が濃紺となっている、
 大蛸・・・それが目の前に現れた正体・・・
 が、重ねて言うがこやつではないのだ・・・
 ぐぬぅ、いいだろう・・・
 愕然とした思考を振りほどき、左手を左の腰に付く大きめの素朴な袋に突っ込む
 「姿を見せぬというのならぁ、あ、見せなければならぬ状況に追い込むまでよ」
 袋から引っこ抜いた手、そこでは狸が尾を握られすっとんきょうな顔をさらしている、
 まるでなぜ引っこ抜かれたかわからない、そんな感じで瞳を小さくし首を回してあたりをきょろきょろと見回して蛸を見つけて呆け見る、
 「姐さん、私にあれと戦えというつもりですか、私は妖気のひとかけらも無いただの狸ですぜ」
 「問題は無い、」
 右腰のきんちゃくより、私の念じに答え、札が一枚飛び出して来た、
 「妖気なら、」
 華麗にそれを右手に掴み、
 「私のを貸しちゃる」
 狸を宙に放りだし、その額に思い切り札を叩き付け
 その勢いで鉄の床に落ちたが、落ちたと思うたら煙に包まれ、
 「さぁさぁ、ここからが見せ場も見せ場、行けぃ!」
 煙の中から、狼がその姿を現した、
 
名・真狼 まがみ
概・M 物の怪 賃金一・妖力一〇〇〇 妖怪・狼
発・戦闘前・自任意・時限無し・条文の頭に指定:
条・壱・この物の怪が次の戦闘に参加する時
  弐・発条を満たす
    自分の溜場の表の賃金四以下の区分妖怪の回
効・賃金零で弐を発動させる
文・人々に嫌われ、妖となり、
  たたりを畏れ、祀られた後は何を思うや・・・
 
 黒き見事な毛でおおわれた獣狼は、黄ん色の瞳で大蛸をねめつける
 「姐さん、これは、ぐるるるる・・・わぉおおおおお、力が・・・力があふれてくるぜぇええええ」
 「今のおぬしは狸ではない、狼じゃ、さぁ、行って来いっ!」
 「俺が噛み砕いてくれるぁ」
 一声吠えて四肢を振るい駆け出す狼、対峙する大蛸は右四つの足を同時に叩きつけて行く、
 にしても、性格変わりすぎじゃろう・・・
 
名・津波津波海坊主 大蛸
概・S 発 賃金零 妖怪・蛸
発・伏せ後・自任意・この巡りのみ・条文壱・弐の頭に指定:自分の
条・壱・戦場に裏である区分妖怪の妖力三六〇〇以下の召喚条件の無い物の怪
  弐・壱の置かれた予以外の戦陣
  参・一巡り目であった時
効・壱を弐に賃金零で召喚す
  時限を過ぎれば自分の手札に戻る
文・大津波だ!
  それは、海住むあやかしの脅威に他ならず
 
名・大蛸 海が坊主
概・M 物の怪 賃金四・妖力三二〇〇 妖怪・蛸
発・戦闘前・自任意・次の戦闘終了まで
 ・壱弐の条文の頭に指定:次の戦闘に参加する
条・壱・この物の怪
  弐・相手の物の怪
  参・自分の墓地にある札が三枚以上の時
効・弐の妖力を参の枚数×百下げる
文・大蛸が来る、坊主頭と八つの足が、
  船の人々を恐れ落とす
 
大蛸 
大蛸 海が坊主 M 物の怪 賃金四・妖力三二〇〇 妖怪・蛸
裏:〇表:〇
 
???
真狼 まがみ M 物の怪 賃金一・妖力一〇〇〇 妖怪・狼
裏:〇表:一
 
大蛸 海が坊主 M 物の怪 賃金四・妖力三二〇〇 妖怪・蛸
 

 
真狼 まがみ M 物の怪 賃金一・妖力一〇〇〇 妖怪・狼
 
 船が蛸足を叩きつけられた衝撃で大きく揺れる中、まがみは蛸の足をとっさに右前足側に長く跳び回避、
 「っつあ、なんの」
 が、反対側からももう四本が叩きつけられていく
 「まだまだぁ」
 これをこちらも反対に跳び避けるものの、まがみはいいが船がまたも大きく揺れる
 しかし、私の目はごまかせん、あれは妖力で練り上げられた幻影にすぎん、ならば
 「吠えろ狸よ、船頭はお前じゃ」
 巾着から飛び出た札を思う存分右手で捉え、見せつけ、唱える
 「陰陽ぽんぽん騙し騙りて真を見極め、子午巳戌未辰たぬたぬ、百鬼夜行よ、すべてを飲み込め」
 「わぉおおおおお、いくぜお前らぁ」
 我が背後より百鬼夜行が湧き出てゆく、鬼、雪女、九尾、等々
 これらは一例、どのような妖怪が出たのかは想像にお任せしよう、とにもかくにも、多量の妖怪が出現し、大蛸へと向かう、
 無論、それを先導するのは我らがまがみ狸、
 大蛸の足がそれらを止めようと叩きつけられていくも、百鬼夜行に触れた足は消滅し、まがみ狸を狙ったものは手早い跳躍で避けられる、
 そして、まがみ狸がへさきに立ち
 「わぉおおおおおおおおぉぉぉおおお」
 高らかに遠吠えすると、百鬼夜行が蛸坊主に襲い掛かって行き、
 百鬼夜行が通り過ぎ去った後、たった一本の触手を左舷に残して消え去った
 
名・百鬼夜行 あやかし真名
概・R 回 賃金四 妖怪・百鬼夜行
発・戦闘前・自任意・時限無し・条文の頭に指定:相手の戦陣にいる
条・壱・この巡りに賃金、妖気解放以外で召喚された
    賃金四以下の物の怪全て
効・壱を相手の手札に戻す
文・百鬼夜行のお通りじゃい
  妖でない物はとっととどけどけい!
 
名・真狼 まがみ
概・M 物の怪 賃金一・妖力一〇〇〇 妖怪・狼
発・戦闘前・自任意・時限無し・条文の頭に指定:
条・壱・この物の怪が次の戦闘に参加する時
  弐・発条を満たす
    自分の溜場の表の賃金四以下の区分妖怪の回
効・賃金零で弐を発動させる
 
 「あれじゃ!あれが妖力を操っておるのじゃ!」
 右人指す指を指し指示すると同時にまがみ狸が反応、触手に飛びかかり、その一部を喰い千切る
 
大蛸 傷
 
結果
 
真狼 まがみ M 物の怪 賃金一・妖力一〇〇〇 妖怪・狼
 
 が、触手が即座に海中に引っ込んだ
 「あっ、てめえ、待ちやがれ」
 しかし、海中に飛び込むわけにもいかず、まがみ狸は海面を恨めしそうに見るのみ、
 じゃが、あの大蛸もこのままではすまさぬじゃろう、本体の一部に傷を負わせたとはいえ、な、
 それに、まだ黒幕が姿を現していない、あの蛸、無論、蛸の本体の方じゃが、あの蛸は所詮そやつの下僕にすぎんのだ
 黒幕の奴、すぐに姿を現すと思ったのじゃが・・・
 「姐さん、危ねぇぇぇえ」
 「ん?」
 まがみ狸と頭上の妖力に、見上げてみれば、大蛸の足の一つが私の目前にまで迫ってきている所だった、
 黒幕とまだ対面すらしておらんというに
 
大蛸
山札:二九枚 手札:五枚 生命札:四枚
溜場:〇枚 墓地:一枚
戦場
無し
 
対決
 
???
山札:二九枚 手札:四枚 生命札:五枚
溜場:一枚 墓地:〇枚
戦場
真狼 まがみ M 物の怪 賃金一・妖力一〇〇〇
 

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