バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

失踪、失意、絶望、/13 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン9話 失踪、失意、絶望、13
 
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 まずは、緑の半透明の板右手側、今は何もカードが置かれていないチャージゾーンに向かって、
 「リチャージ!!」
 向こうの輪ロボは黙ってあたりを見下ろしたまま、無表情の瞳が、僕達を見定め、どうすべきか思考しているに違いない
 ならば、その思考の隙を突く!
 右手を緑の半透明の板左上の山札の一番上のカードにかけ、引くっ、
 「ドロー!!」
 と、輪ロボの無機な瞳がこっちを無慈悲に見据えてくる
 よく考えれば誰も動いてないんだから、変な動きをしている僕を見てくるのは当然か・・・
 唐突に輪ロボの右腕拳がカーディンを上から避け、僕に向かって真上から真っ直ぐに飛んでくる!文字通りに!!
 でも、甘い!
 このくらいかとちょいっと右足側に跳ぶと、
 ズドン!!
 という大きな音と共に僕のすぐ左半身の方に右腕拳が着弾した!!
 まわりの、主に署長さんや隊員達が目を丸くして口をあんぐり開けて見ているがきっと気のせいだ、うん
 さて、今の僕の手札はさっき引いたバトルマシンズ ビックハンドに加え、
 バトルマシンズ マッスルモーター、フィッシュフライ・タルタル、機鱗の盾、バトルマシンズ ライフブレイカーS・L、マシングラシスオード、
 の六枚、ここは、召喚できるバトルマシンズ ビックハンドを1番に置いて、コストには機鱗の盾を指定しておこう、
 右手に今持つバトルマシンズ ビックハンドを緑の半透明の板中央少し奥の1番の場所に裏側で置き、
 続けて、左手の手札から機鱗の盾のカードを引いてチャージゾーンに裏側で置いて、
 「セット!」
 輪ロボが右腕拳を自身の方に戻し、こちらの様子をうかがって・・・あ、左腕拳を僕の上の方に飛ばして来た・・・
 その左腕拳は大きく開かれ・・・
 「みんな逃げて!!」
 思わず左足側にダッシュしながら叫びつつ1番に裏側で置いたカードを表にする!
 「オープン!!バトルマシンズ ビックハンド!!」
 ズドン!
 けたたましい衝撃音と共に僕の、いや、正確には、僕達のいた場所に巨大な機械の手の平が叩きつけられていた、
 うっへぇ~危ない危ない・・・
 「双歩、みんな、大丈夫か?」
 さすがにカーディンが僕達の方をチラリと振り返る、
 「僕は大丈夫!」
 「私達も大丈夫だ!」
 右手側の署長の声と共に、散らばった隊員たちも首を縦に振ったり細かく何かを言ったりして答える
 「そうか、」カーディンが少し首を縦に振り、向こうを向く「ならば、そろそろ本体に攻撃を開始する!」
 そう言ってカーディンが走り出す、と同時に、カーディンの右手側を機械の鉄右拳が並走飛行する、
 それは、等間隔に多数の丸い穴の空いた四角い鉄骨で右手を大雑把に再現したもの、手首のあたりにジェットエンジンが付き、それで飛行している、
 カーディンの拳にその右拳がくっつき、ジェットエンジンをふかしていく!
 次の瞬間、向こうの左腕拳での手刀が右鉄拳側から飛んでくる、カーディンはこれを一歩下がって避けつつ一気に輪ロボに向かって跳んだ!
 ん、あいつの右手腕、向こう斜めに何かがはっついてる?
 あれは、長いネジだ、黒くて長いネジ、
 と、今度は輪ロボの後ろの腰下からそこに向かって白い四角い機械が集まってできた尻尾のようなものが向かって行く、
 その尻尾には根元から輪ロボの腰後下に向かってケーブルが伸びていて、機能はともかく、位置的には間違いなく尻尾だろう、
 等と観察していると突然、ネジに向かっていたその尻尾に先に、プラスドライバーの先っぽが出現し、その先っぽが黒いネジに付いて、
 ギュイィイイイイ!
 大きな音を立ててネジを回転させ、火花を散らせながら一気にネジを右手腕に吸い込ませていった!
 どうなるんだろ、ええっと、とにかく、バトルマシンズ ビックハンドのコストで
 チャージゾーンの機木の盾を右手で表に!
 緑の画面にも、カードが一枚表になったな、あのネジ、ボルトドライバー マイティンドのコストか、
 名前は、ボルトドライバー ドライバーぶん回しっと・・・
 カーディンが右鉄拳を握り、跳んだ先にいる輪ロボに向かって突き出す!
 対し、輪ロボは左腕拳を突き出してきた!
 ぶつかる右拳と左腕拳だが、
 ドガシッ!
 打ち勝ったのはカーディンの方、左腕拳をふっとばし、腕を伸ばしたまま輪ロボに迫っていく!!
 が、今度は右腕拳が迫っていく、今度はさっきより速度が速い!
 それが正面から、カーディンの鉄の右拳に向かって行く!
 ドガァ!
 大きな音を立て、互いに吹っ飛び弾かれる右拳と右腕拳
 「くそっ!」
 つぶやきつつ着地したカーディン上から見下ろしてくる輪ロボ
 「もう一度だっ!」
 カーディンが輪ロボの顔に向かって跳び、今度こそ叩き落とそうと輪ロボの右腕拳が真正面から迫る!
 「なんてな!」
 だが、カーディンはすぐに落ちて着地した、今のは輪ロボの右腕拳を誘い込むための小ジャンプによるフェイク!
 しかし、変わらずに腕拳が迫っていく、
 いや、むしろ速さを増している、空中で叩けないなら叩けないなりに機を逃さずに攻撃するという意図か、そこにカーディンの右鉄拳が突き出され、迎え撃つ!!
 ガッキと、今度は互いに吹っ飛ばされずにぶつかり拮抗し合う右拳と右腕拳!
 そのまま押しつ押されつのせめぎ合いを繰り返す、しかし、カーディンがその右足に力を込める!
 「地上にいて踏ん張りがきく、今度は吹っ飛ばされない!」
 そこから思い切り右拳を押し込み、右腕拳を吹っ飛ばした!
 その時、吹っ飛ばされた右腕拳から黒いネジが飛び出していった、
 あ、あれ、外れるんだ・・・
 そのまま黒いネジは爆発消滅し、カーディンが輪ロボに向かい、ダッシュ、ジャンプ、右拳を振り上げ、輪ロボに叩き付けに行く!!
 「はぁああああ!」
 
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