バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

新事実と目的への手がかり/6 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン16 新事実と目的への手がかり6
 
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 「消えた後・・・」
 さて、一体どんな話が出てくるやら・・・
 「行方不明になった後、突如としてガイキシンが他の機械と一緒に反乱を起こした、で、私はそれで未完成の門を使って、無理やりお前達の世界に行って、後は、お前達の知るとおりだ」
 「え・・・!?」
 そこからまた話が続くのかと思ったら・・・
 「えっと・・・それで終わり?」
 「終わりだ、いろいろ語れるところはあるが、端折れるところは端折ったほうがいいだろう」
 え、ええっと、色々端折ってない部分も多かった気がするが・・・じゃあ・・・
 「双歩、次は君だ」
 「あ、うん・・・じゃあ・・・」
 ・・・
 訊きたいこと、いろいろあるけど・・・
 「映命さんの」
 「あの子の手術時期なら戻ってちゃんと見てみないと分からないぞ、他に質問は?」
 う・・・先読みされて反論されてしまった・・・
 「双歩、もう一つ、いいぞ」
 「う、ううむ・・・あ!!」
 そうだ、さっき!
 「エルドガン、確か、自分の正体を知る者は、四機でなく、三機と一人、って言ってたよね・・・?」
 「ああ、あれか・・・」
 そうだ、このことも訊いておかないと!
 「ここに来るまでに、僕達は機械から人間になったってやつに会った、」
 「・・・」
 「そう・・・獅子堂 レオン、何か知ってるの?それとも、もしかして・・・」
 「・・・お察しの通り、あいつを人間にしたのは・・・この私だ・・・!」
 「やはり・・・!あんた、一体なんてことを!!何やったかわかってんのか!!」思わず、掴みかかってしまう、ロボットを人間にする、それで、何か崩壊してしまうような気がして・・・
 「うっだぁああああ!!私だってな、脅されなきゃこんなことしてねぇんだよ!!」一瞬にして振りほどかれてしまう
 「まったく・・・」呆れたような声「スペックそのまま引き継がせて、なんて無茶も言われたしな、実現したけど・・・」
 実現したんかい・・・でも、
 「でも、そんな機械を生命に、無から有を創造するようなまね・・・」
 「別に無から有を創造したわけじゃないぞ」
 「へ・・・?」
 それって・・・どういうこと!?
 「ジョーカーの奴がな、見つけて来たんだよ、どっかから、冷凍精子と冷凍卵子を」
 「なっ・・・!?」「なっ・・・!?」
 それって・・・
 「そうだ」エルドガンが右口端を上げ、ニヤリと、笑う!
 「私達は滅んじゃいない、そして、私にかかれば人工授精機も人工胎も思うがままだ!!私達はまだ、終わっていない!!」
 「それって、数はどれぐらいあるの?」
 「ま、私に渡された分でも数百人分はくだらないが、あいつは大きなところから回収して保存してるって言ってたな、世界各国で機械の反乱に際して、生命センサーに反応しない冷凍卵子と冷凍精子の地下シェルターへの保存が行われてたって話だし、ジョーカーから聞きだせばわかるだろ、調査すればもっと出てくるかもしれないし・・・」
 「あ・・・」
 「それが・・・」
 「ん?どうした?」
 目を少し見開いた疑問符を浮かべたような顔でこちらを見るエルドガン、
 まずい・・・
 「カーディン、後部座席、開けるよ?」
 「了解」
 カーディンの助手席後ろの扉まで歩き、左手でドアノブを引いて開け、
 中にあった、ショルダーバックの中にある、内に黒猫が丸まり入った、仮面と黒い猫を足して丸くして縦に割って横倒しにして重ねたような物体を二段ごと両手に持って引き上げ、エルドガンの方に持って行く、
 エルドガンはそれを見降ろして、今度は驚いたように目を少々見開いた
 「こいつは・・・まさか・・・?」
 「実は、ジョーカーと戦った後、いきなりジョーカーが真っ二つに割れて中からこの猫が・・・」
 「なるほど・・・」
 エルドガンがそれを見回すように下から興味深く眺めたりしている、それを、この黒猫が左目をチラリと開けて様子を伺ったりしているが・・・
 「ふむ・・・」
 エルドガンは一通り見まわした後、顔を離し、口元に右手を当て、何かを考え
 「これは・・・もしかして、小動物用の生命維持装置じゃないか?」
 「生命維持装置!?」「生命維持装置!?」
 エルドガンの言葉に、僕とカーディンは思わず驚く
 「そういう機械があるんだよ、中に大量の薬剤を入れて体を浸させるっていう、多分、それの小動物用だ」
 「そ・・・そんな機械が・・・」
 まぁ、ありそうではあるけどさぁ・・・
 「おそらくこいつは、この子猫が怪我なり病気なりして、生命維持装置に放り込まれる状況になり、治療しながら冷凍睡眠に近い状態でジョーカーの中でずっといたんだろう・・・」
 「冷凍睡眠て・・・」こっちにはそういう技術もあるのか・・・
 「それで、何らかの理由でジョーカーごと生き残って、飼い主を捜し始めたんだ」
 「はぁ!?」
 か、飼い主・・・?
 「最初は元の飼い主を探してたんだろうが、どこかで死んでたことが分かったんだろう、で、仕方なく、新しい飼い主を捜し始めたが、なんせ、人間なぞ滅んだ後のことだったろうから・・・」
 「ずっと、探してたの?この猫にふさわしい飼い主を?」
 え、ええ~
 「ジョーカーが割れる前、それっぽいこと言ってなかったか?」
 「う・・・」
 「言ってたんだな?」
 そういえば、ジョーカーから子猫が出てくる前、僕に決めたとかどうとか・・・
 「で、でも、そんな、戦闘をしたり、中の奴の飼い主を捜したりする治療機械なんて・・・」
 「私だってそんなもん聞いた事ねーよ、作ったやつが何考えてこれ作ったかなんて推察するのも無理な話だ」
 「それでもさ、探す手順が無茶苦茶っていうか・・・」
 「さっきも言ったろ、作ったやつの思考なんてわかんねーんだって、多分、設定が変になってたか、プログラムの中にバグでも混じってたんだろ」
 う・・・あー・・・
 「じゃあ・・・!」
 そうだ、ついでに訊いちゃえ
 「この猫の爪と牙が鋼色なのは?」
 「元からだろ?そういう種がいるんだよこっちには、普通にな、こっちの他の猫でも、向こうの猫より爪とか牙は固いのが普通だし、」
 本当かよ・・・
 「にしても、ジョーカーの奴、こんなもん隠してたのか・・・」
 不意に右人差し指で猫の額を二回ほど抑えると、そのままその指の爪で下のジョーカーの部分をコンコンとつつく
 「ま、これはこれで悪巧みされなくていいけどな、記録媒体が使えるかどうかはわからんが、っとそうだ!」
 と、いきなりエルドガンが僕の右手後ろの方のパソコンまで歩いていくと、そのパソコン本体左手奥側にある丸い電源スイッチを押し
 「その猫を閉まっておけ」
 へ、一体何だろ・・・?
 急いでカーディンの後部座席まで走り、猫を元の場所に戻してドアを閉め、元の場所に戻
 と、エルドガンがその両手にノートパソコンを持ってカーディンの正面に移動し、こちらにそのノーパソの画面を向けてきた、
 画面には星無き夜空な背景にいくつもの光が帯を出しながら右手側から左手側に向かっている映像が見えた
 ・・・一体何だ・・・?
 「見たな」エルドガンがニヤリと左の口角を上げて笑った!
 「一体、私に何をプログラムしたのですか?」
 え・・・?プログラム!?
 「どういうこと、カーディン!?」
 「こいつは、ちょっとした面白いしろものでね」
 カーディンではなく、エルドガンが話し出す!
 「色々あって手に入れたものだが、一方だけじゃ機能しそうにないんで、一機と一人にプログラムさせてもらった」
 「なっ!?」
 「それは、双歩にも!?」
 「そうだ」
 エルドガンが毅然と言い放つ
 「だが、受け入れるのはお前達しだいだ、いらないと思えば、それはすぐに消えるだろう、悪影響も残らない、これはそういう風にしかできないんだよ、普通に物を見たように記憶に残り、消える、だが・・・」
 「だが・・・?」
 「今は受け入れるかどうかは保留にしておけ、ま、必要になる時が来ないことを祈るがな、さぁ、」
 と、エルドガンがノートパソコンを閉じて元の場所に戻り、ノーパソを置き戻して、
 今度は坂正面奥の壁左手側まで歩き、その右手を真ん前のカベにかざす!
 すると、そのすぐ上にコの字型のレバーが出現!
 それを左手で持って思い切り下げると、すぐ右手側の壁がせり上がり、先に通路が出現し、エルドガンがチラリとこちらを見る!
 「とっとと行くぞ、ついてこい」
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