バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

新事実と目的への手がかり/14 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン16 新事実と目的への手がかり14
 
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 「あれは・・・?」
 開いた扉の先、明け暗く、灰色で、分岐点も窓も無い、一直線の先に、あからさまに人型、人大の多数の黒い機兵に、と、その前に、見知った顔二つ
 「すまないな、待ち伏せなどやめろと言ったのだが・・・」
 「まだ試練は終わっちゃいない、あいつらを倒さぬ限りはな・・・」
 どうやら、まだ油断はできないらしい・・・
 「双歩?」
 「行こう、カーディン、そのまま、行ける?」
 「ああ、行けるところまで行こう」
 カーディン形態より、Vカーディンの方が相手の攻撃にも対応できるだろう、そう考えての僕達の発言と行動である、僕はカード回収の終わったデッキケースを右手に取り、Vカーディンと共に一歩踏み出した・・・次の瞬間、Vカーディンのトレーラーの部分が揺らぎ、
 ボガンッ!!
 トレーラーの部分が消え、カーディンが上から降ってきた
 「・・・」
 「・・・」
 思わず僕とカーディンは黙り込み、辺りを冷たい空気が支配する
 「・・・やはり、前の戦いを引きずってはダメという事だな・・・」
 「そ、そうだね・・・・」
 カーディンがロボに戻って直後に腰と両腕を回し両肩両足を元に閉め戻しパトライトをX字にしてX字パトライトのパトカーとなり、
 僕はカーディンの元に駆け寄り、左手で助手席のドアを開けて中に乗り込み、ドアを閉めて窓際のロックをかけ、左肩上からシートベルトを引き出して、右腰の金具に差し込みはめ、カーディンが走り出した、
 「・・・前よりも時間短くなってなかった?」
 「多分・・・」
 ううむ、なんか負担大きかったけど、それが原因だろうか・・・?いつもはもうちょっと持つのだが・・・
 そう考えている間にも、カーディンが門向こうの集団の前で止まり、
 僕は、左手で右腰の金具からシートベルトを外してドアのロックを引上げ開錠し、ドアノブを引いてドアを開け、用心深く外に、ゆっくりと外に出て思い切りドアを閉める、
 ドンッ!
 そして、正面で待ち構える一団の方を見据える
 「へぇ、いきなり撃ってきたりしてこなかったんだ?」
 「そんな無粋な真似はしねぇよ」
 答えたのは、一団の一番前、左手側にいる小さなビルほどの大きさもある大きな人狼
 頭から四肢が灰色の毛皮で覆われ、体には簡素な紫の服をまとい、その服の下からは筋肉の形の鎧が垣間見えていて、その牙は白銀に輝き、爪は鋼鉄の刃となっており、その茶色い目で僕達を見据えている
 「それに、何かして逃げられても困るしね・・・」
 発言したのは右手側、僕と同じくらいの年齢の、メルヘンから飛び出して来たような女の子、
 ふわっとした金のショートボブの髪、頭の上には青いリボンを結んでいて、白いドレスを全身に着て、白い傘を右手に持ち上に差しており、その青い宝石のような瞳を、椅子に座るようなけだるげな態度と体勢で横目に向けてきている
 「もっとも、ここから通すつもりなんざ、さらさらねぇがな!!」
 人狼、リュッケンがその右拳を前に出し、構えてくる!
 「この数なら、お前らでも通れねぇだろう!!」
 「私達もね、あの方の所に、あんたたちを通すわけにはいかないの、」
 女の子、アリスがその姿勢を伸ばし、僕達に傘を向けてくる
 「そっちの世界に行けなくなってくすぶってたところにあんたらに攻め込まれて一番上の方のいるところまで通しました、なんて、上からも、周りからも、評価の滝落ちもいいとこだわ・・・」
 と、後ろの奴らも、持っていた刃鋼柄黒の長槍やら銃身の長い銃やらをこちらに向けてきた、
 「やれそう?カーディン?」
 「ああ、だが、この数は・・・」
 確かに、今までで一番敵対した数は多いかもしれない、ま、広い場所で軍隊を相手にした、とかそういう経験は無いからね、
 広い道に、横幅一杯に隙間なく集められた、卵型の頭に黒金の鎧を付けた機兵たち、
 それを先導、指揮するリュッケンとアリス、
 「でも、危機なんて、今までだって乗り越えてきた、でしょ?」
 「確かにな」
 カーディンがロボットに変形する、さて、ここからだ
 「待てっ!!」
 響いた声は、明らかに聞き覚えのあるもの、
 声が聞こえた後ろの方を見ると、なんと、背中に少年を乗せた、鋼の白い大獅子がこちらに向かって駆けてきている所だった!
 それは、白き鋼の外骨格に身を覆われ、黄金のたてがみと爪に鋼の牙、先に黄金のパーツが付いた尾を持ち、両の前足付け根から後ろ足付け根にかけて金の翼が描かれ、赤い機瞳を持つ獅子と、
 そして、その背にまたがっている少年、
 上に逆立つ金銀の髪、首から下にボロボロのマントを羽織っていて、体に青い布のようなビニールのような袖無し、長ズボンの衣服を着、腰に革のベルトを着け、素手素足であり、その目つきの悪い、金と銀が混ざったような瞳で僕達の方を見ている、
 あれは・・・レオン君とレオリング・メタル!?なんでこのタイミングでっ!?
 「へっ、どうやら、こっちの優勢のようだな・・・」
 くっ・・・僕とカーディン、それにあっちはレオン君、レオリング、リュッケン、アリス、
 数の上では圧倒的に僕達が不利、でも、それでも、ここを
 と、レオリングがレオン君を乗せたまま上に跳び、一気に向こうの方に跳んで行き
 「う、うわわわ・・・」
 向こうの軍勢がおびえる中で、その軍勢を踏みつぶした!!
 ・・・へ!?
 そのままレオリングが右前足を軸に一回転!周りの軍勢を吹き飛ばす!!
 「なっ・・・?」
 「へっ・・・?」
 リュッケンとアリスが目を見開き驚いて言葉を失う中、軍勢が吹き飛ばされ、各々に壁に叩きつけられていく!
 「双歩君!助太刀に来たぞ!!」
 「グルォオオオオオ!!」
 へ・・・?
 「こ、このお!!」
 左手側で兵士の一体が銃をレオン君達に向ける!しかし、瞬きする間にレオン君がその前に降り、右手で掌底!兵士をふっとばし、壁に叩き付ける!!
 ドガシャア!!
 壁に変な音が響いた瞬間、レオン君が一気に兵士たちににらみを効かせる
 「う、うわぁああああ!!」
 そして、そこにいた睨まれた兵士たちが、一斉に壁の左右から僕達の後ろに向かって駆けて行く!!
 ただし、向こう側に行ったものはさすがに一体もいないようだ、それだけ向こうにいる存在を畏れているのか、ただ単に近づきたくないのか、
 そんなこんなの内に、レオン君がレオリングと共にこちら側右手側にひとっ跳びに跳躍してきて、踏みつぶされた者も立ち上がり全て逃げた
 「どういうつもりだてめぇ!!」
 「レオン!戻ってきてよ!!」
 リュッケンの怒りの、アリスの少し悲壮を込めた声が響く、しかし、レオン君は平然と一歩前に出て
 「双歩君、僕は、君に受けた一飯の恩義を返しに来た!」
 「はぁっ!?」
 「はぁっ!?」
 リュッケンとアリスの戸惑いの声
 「そりゃてめぇ、餌付けっていうんだよ!!」
 「レオン、戻ってきてよ!レオン!!」
 「行くぞ、双歩君!」
 「え、あ、うん」
 カーディンとレオリングが前に出る中、レオン君が右手を使い、マントの内側から白い長方体の物体を取り出し前方二体に向かい、かざす、
 それは、全面に鋼鉄の獅子の顔が描かれた物体で、レオリングの顔を模す様に白い顔に黄金のたてがみ、赤い機瞳を持っていた、
 そして、僕もついでとばかりに僕のデッキケースを前に出す、
 すると、僕の前に緑の半透明の板と画面が現れた、レオン君の前にも同様に、緑の半透明の板と画面が現れる、
 負担はあまりない、ナユタさんの時とは違うな・・・どうしてだろう・・・やっぱりきちんとした新システムの発動者二組だからか・・・?って、そんなこと考えてる暇、無いか!
 右手に持つデッキケースを板の左手側に置くと、デッキケースからカードが外れてシャッフルされつつ山札となり、デッキケースが外側に上下反転しておかれながらその場所に山札が置かれ、
 同様にレオン君も右手のデッキケースを目の前の板の左手側に置き、デッキケースからデッキが外れてシャッフルされつつ山札となり、デッキケースが上下反転しながらその外側に置かれてデッキケースがあった場所に山札が配置、
 ええっと、緑の画面には・・・白文字でライフカードを5枚置けと指示が、つまり、通常ルールってこったな、
 右手で山札からカードを引きつつ板手前側に一、二、三四五枚置いてライフカードとし、
 同様にレオン君も山札からカードを右手で引きつつ板手前側に一二三四五枚置いてライフカードにして、
 続けて、僕が山札から右手でカードを引き、中身をチラリと見つつ左手に移し、同じようにそれを計五回繰り返し、総計五枚のカードを手札とし、
 レオン君の方も山札から右の手でカードを引いてチラリと中を見つつ左手に移す、そして、それを合計五回繰り返して五枚のカードを手札にして、
 さぁ、この先に進むために2VS2のカードバトルの開幕だ!!
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