カードゲームライトノベル Wカードフュージョン15話 戦獅との決着13
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「リチャージ!」
「リチャージ!」
レオン君も右手でチャージゾーンのカードを裏にして返してきた!
挟み撃ちの状態で、続けて、山札から互いにカードを引き、
「ドロー!」
「ドロー!」
さて、僕が引いたのは・・・よし、こいつをチャージゾーンに置いて、奇襲をかける!!
引いたばかりのカードをチャージゾーンに裏側で置き、
続けて、左手の手札から一枚カードを引いて2番に裏側表示で、置くっ!
「セット!」
と、レオン君も右手に持つカードを左手の手札に入れ、その手札から代わりに一枚のカードを引き、1番の場所に置いた後、
残った左手のカードを右手で引いてチャージゾーンに裏側で置き
「セット!」
そう、宣言し返してきた!
さて、ここからだ、どうなるやら、
右手で僕は2番に、レオン君は1番に裏側で置いたカードを表に!
「オープン!」
「オープン!」
「砲隊兵獅子 アーティソルジャーレオ!!」
「飛び出し、キット、ニンジャ!!」
「なっ!?そいつは・・・」
「そう、このカードが来るということは、どういうことわかるよね・・・?」
ワザと、邪悪っぽく、ねちっこく、右口角を上げて笑ってやる
「ぐっ!」
と、上の方から白水晶の獅子が降り襲ってきた!
全身が白水晶のようなものに覆われ、爪とたてがみに尾の先と顔が白く、尾はパイプ状で、目が赤い色を放っている、
だが!
「カーディン!」
「ああ!」
カーディンが思い切り上段後ろ回し蹴りを放ち、僕の頭上で白水晶の獅子、アーティソルジャーレオ、アーティを奥左手側の壁にまで吹っ飛ばし、叩きつける!!
「グルォオオオオ!!」
アーティがあわてて立ち上がり、僕達を避けるように壁際を走り、レオリングに向って跳躍!
そこでアーティが尾を両後ろ足が挟み込むように変形しつつ、腰部が90度回転、
両肩が外側に飛び出すと同時にその両肩を軸にして顔の部分が回り始め、体に埋まるように180度回って、
両前足が下の方に伏せるように降りたたまれ、そうやって獅子が目の前のレーザー砲で先を狙っているような形に変形しつつ、
レオリングの背中に張り付いた!
そして、レオリングがそのレーザー砲で僕達を狙い、光を発射する!
だが、発射された時には、僕はレオリングを見つつ右手で表にしたカードを裏にしてチャージゾーンに置きながらその右手側に跳躍し、カーディンはその反対の方に、それぞれ同じように跳んでいた、
「僕は砲隊兵獅子 アーティソルジャーレオのコストに飛刃獅子 ザッシュトルネードレオ、爪銃獅子ズ・レオグレイツ、獅子ロアー!!フルメタルリングロアード!!を指定し、さらに、爪銃獅子ズ・レオグレイツのコスト軽減効果で獅子ロアー!!フルメタルリングロアード!!を裏に返す!!レオッ!!」
「グルオォオオオ!!」
レオン君が僕の方に走ってくる!同時に、後ろのレオリングがカーディンの方に走る!
そこで僕はちょいと後ろに下がり跳躍
ビシュ!
僕のいた場所をレオリングのレーザーが穿つ、
なんてことは無い、さっきのレオリングの動きはこれをやるためのフェイント、レオン君はその為に掛け声をかけたのだろう、
でも、バレバレすぎる、誰かに掛け声をかける時は同時に攻撃をかけるためか、同じ相手に攻撃をかける時、つまり、
「カーディン!大きく前に!」
「わかった!」
カーディンが大きく前方に跳躍、レオリングを跳び箱の要領で跳び越えた!
「ちぃいい!」
レオン君の悔しそうな声が聞こえる、その当のレオン君はカーディンに跳び蹴りをしていたのだ、
そう、僕の方に同時に攻撃をかけたと見せかけて、実際はカーディンに奇襲を仕掛けていたのである、まったくよくやるもんである、
そして、奇襲に失敗したレオン君がゆっくりと僕の方に目を向ける、
さぁ、どうする?ファランが効果で倒れるのを防ぐためにはこの1番戦闘で勝たねばならないが・・・?
と、レオン君が右手を大きく前に出す!
「僕は、砲隊兵獅子 アーティソルジャーレオの効果を発動!バトルマシンズ スケルトンキューブのパワーを1800下げる!!」
レオリングの砲塔に光が収束していく
そうだよね、最初はそう来るしかない、でも!右手でチャージゾーンのカードを表にしつつ宣言!
「僕はバトルマシンズブーストの効果を発動!砲隊兵獅子 アーティソルジャーレオの効果を相殺する!!」
「行くぞっ!」
カーディンが後ろから振り返りつつレオリングに向かって右の拳を振り上げる!
対するレオリングも前に跳びながらカーディンの方に踵を返す!
そこでレーザーを発射するレオリング!だが、カーディンは素早い動きで左肩の方に体を傾けかわす!
さらにレーザーを連射していくレオリング!対してカーディンは、右肩側前方に大きく跳躍し、狙ってきたレーザーを大きく上に跳んでかわす!
空中で思い切り狙われるカーディン、
「今だ!レオリング!」
「おっと!こいつを忘れてもらっちゃ困るな!」右手でチャージゾーンのカードを二枚表にしつつ宣言!
「僕はバトルマシンズブースト Voを発動!バトルマシンズブーストをコストにし、バトルマシンズ スケルトンキューブのパワーを1200上げる!!」
「馬鹿な、スケルトンキューブなどどこに、」と、レオン君がキューブを探し、不意にその視線がレオリングの方で止まる「あっ!いつの間に!?」
「気付いたようだね、行け!キューブ!!」
ビヨヨ~ン、ドゴゥ!!
突如、レオリングの腹下から、キューブが右拳を上に出しながら弾けるように人型に変形、レオリングの腰を上曲げる!
そして、レオリングのレーザーは下を向き、狙いを外して地面を灼く!
そう、いつの間にかキューブはレオリングの下に鉄箱状態で潜り込んでいたのである、何時の間に・・・
ま、僕とカーディンもレオン君とレオリングもずっと存在忘れてたんだけどね・・・
そのままカーディンがレオリングの砲台に拳を叩きつけて行く!
「まだだ、立て直せ!レオリング!」レオン君がさらに右手でチャージゾーンのカードを表に!
「スケルトンキューブのパワーがアーティソルジャーレオのパワーを上回ったことで、獅子アタック!!パワーエネミーアタック!!効果を発動!砲隊兵獅子 アーティソルジャーレオのパワーを800上げる!!」
「僕はバトルマシンズ スケルトンキューブの効果を発動、獅子アタック!!パワーエネミーアタック!!の効果を相殺するっ!!」
レオリングがその四肢の爪を地にうずめてに力を込め、無理矢理姿勢を正そうとする!
が、キューブがその両手を上げ使い、レオリングの真下から抵抗する!
そこにカーディンの拳がアーティの砲台叩き込まれ、砲台が僕の方に向く、
ビシュ!
砲台からレーザーが発射されるが、レーザーが当たったのは僕の右足すぐそばの床である、ま、狙ってるわけでも無いのにそう簡単には当たらないよね
「レオリングッ!このお!!」
そこにレオン君が助走、一気にカーディンに向かって跳躍、胴部に右側の拳を叩き込む!
「ぐぅお!」
もろに拳を喰らったカーディンがたたらを踏み、一気に後ろに下がる、だけど!
そこにキューブが天高く舞い上がり、その両足で砲台を踏み付け蹴り、砲台は爆発!!
「僕はここで、獅子レスディオ!!フルメタルリングレスディオ!!を発動!!次の戦闘前で手札にある獅子カノン!!パワーキャノンボール!!をチャージゾーンに置いて発動させつつ、3番に手札に戻していた剣騎闘獅子 グラディナイトレオを召喚する!!そのかわり、次の戦闘前に僕は獅子カノン!!パワーキャノンボール!!以外の一切のカードが発動できない!!コストには獅子カムバック!!フルメタルリングカムバック!!、獅子ロアー!!フルメタルリングロアード!!、獅子アタック!!パワーエネミーアタック!!を指定!さぁ、どうする双歩君!!」
ぐっ、ここで逆に二択を迫るか、盾と剣、ダメージはこっちが一確、
向こうにダメージが行くけど、代わりに剣が残る、
ダメージが行かない代わりに盾を残す、ええい、どおりであの時グラディナイトレオの消え方が変だったはずだよ!こうなれば・・・こっちだ!
右手でチャージゾーンのカードを表にし、宣言!
「僕は飛び出し、キット、ニンジャ!!の効果を発動!バトルマシンズ キット・オブ・ニンジャを2番に召喚して戦闘前効果を戦闘直前効果に変更する!」
「ぬっ!?」
いきなりカーディンが車形態に変形、その助手席側後部座席の窓を開け、一体何を・・・?
そこから、小さな忍者が現れ、レオリングに跳んで行く!
手のひらに乗るような大きさで寸胴な体型ながら頭には濃い紫の頭巾をかぶり、忍の文字が打たれた蜂金を着けていて
その下に頭巾から紫色の両目のみを出し、口元には紫色の布を着け、体に濃紫の忍者装束をまとって、手と足の甲には金属の板があり、
背中には刀を背負っており、足に草履のような意図がある、
ああ!ずっとカーディンの中で待機してたのね・・・
そのキット・オブ・ニンジャ、キットはレオリングの所まで跳躍し、その背の刀を右手で引き抜き、
そこに、レオリングの背中のレーザー砲がキットに向いていた!
カードでわかってたけど、やっぱりあの砲台、まだ存在してたのか!キットの方向いてるのはあくまでカーディンを狙うつもりだったせいだろう、
そのレーザー砲からキットに向かい光が発射される!だが、まだだ!右手でチャージゾーンのカードを一枚表に!
「僕はバトルマシンズ サポートエナジーの効果を発動!獅子カノン!!パワーキャノンボール!!の効果を相殺する!!」
キットが向かってきたレーザーを刀で弾く!同時に、砲台が真っ二つに壊れて崩壊、消滅していく・・・
ふむ・・・これで後はどうなるか・・・?
キットがそのままレオリングに跳ぶ!だが、そこでレオリングがその大盾を振り、キットにぶつけた!
そのまま振り切る大盾、しかし、代わりに吹き飛ばされるはずのキットが見えなくなる、一体どこに・・・
「レオリング!盾の表側だ!」
「グルォッ!?」
と、そこでいきなり盾から上に向かってキットが跳躍する!
そう、なんてことはない、盾に刀を刺して張り付いていただけである、
そのままキットは一気に盾の根元、レオリング右肩上まで飛び、
それでもキットを弾こうと盾を振り回し、盾の棒の部分がキットの右手側からさまった途端、
キットはその右手の刀で盾を根元から叩き斬り爆発!消滅させた!!
と次の瞬間、上の方から大剣が降ってくるのが見えた、あれは、グラディの大剣か!?
あのまま行くと、げげっ!?
「カーディン!あの剣、避けて!!」
「だが、私にあたるコースでは・・・はっ!!」
急いで車のままのカーディンがバックを始める、しかし、その間にもその剣はレオリングの背の上に降ってきて、
そのまま柄の部分がレオリングに適合!カーディンに跳びかかりつつ刃の部分を一気に振り抜く!
刃がカーディンの前部をかすった!
「ぐぬぅ!!」
危ない危ないあのままだと斬り裂かれてたかも、いや、前部は変形する際に割れるけどあのかすり傷は・・・
ええい!
ともかく、何とか致命的な一打は免れた!
とはいえ、コスト3の相手、数の上で見た目では四対二だけど、僕含む、
それでも、向こうはかなりの巨体な上パワーも高い・・・ううむ、
この先、乗り切れるのか?いいや、乗り切ってやる!!
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