バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

策謀の中の少女/6 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン11話 策謀の中の少女6
 
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 「ナユタお姉ちゃん、食べ物は?」
 右手の方から男の子が駆けてきた、僕よりもずいぶんと年齢低めの茶髪の男の子、
 着ている服は上下とも薄茶色で裾袖が短めで少しボロッチィ、
 その子に向かって、ナユタさんが方向を変え、しゃがんで目線を合わせ
 「ああ、とってきたぜ!後で分けるから待ってな」
 お金払ったの、僕とカーディンなんだけど・・・
 声を発したい気持ちをぐっと抑え、ナユタさんが立ち上がり進み直し次第、先へと歩く
 「ナユタお姉ちゃん、この人は?」
 今度は左手の方から金髪の子供、年齢はさっきの子より少し低く、
 服装は少し色味が違い濃く、さらに袖やズボンの裾が短い、その子に対し、またもナユタさんはしゃがみ、
 「ああ、外で見つけた友達だよ、後でちゃんと紹介してやるから待ってな」
 紹介ねぇ、あんまりここに長居する気、無いんだけどな・・・
 ん?なんか、いきなりジャケットの左裾をクイクイと引っ張られる感じが・・・
 見てみると、そこにはさっきの子たちと同い年ぐらいの別の女の子がいた、
 短めの髪を後ろで縛った濃い茶髪の女の子で、着ている物は赤茶薄め色のワンピース、ただし布質はボロ目である
 「ねぇねぇ、お兄ちゃん、だあれ?」
 「ほらほら、長老の所行くんだからどいてな」
 「はぁい」
 ナユタさんの声に、さっき女の子が離れると同時に他の子たちも思い思いの方に離れて行く、
 その先を目で追うと、そこにはその子たちの家族とおもしき人達がいた、
 筋肉質な男性ややせ気味の女性、腰の曲がった壮年の男性に女性、
 それらが先ほど見たように、ぼろいマントを羽織っていたり、あまり質の良いとは言えない服に身を包んで地べたに座ったり地べたから立ったりしている、
 子供も、さっきの子たちの他にもいるようだ、離れた場所で遊んでいたりしており、無邪気さが垣間見える、良いことなのか、悪いことなのか・・・
 「ようやく、新しい食料を手に入れた」
 ナユタさん?
 離れる子供たちを見ていたナユタさんが不意に立ち上がる「ここの状況、きついの、わかるだろ、いつ攻撃があっても、おかしくないんだ」
 それは、まぁ・・・
 「でも、新しい仲間ができたのは、嬉しいな」
 ナユタさんの顔が少し微笑む、本当にうれしそうだ、
 ・・・長居する気も、仲間になる気も、てんでないと言ったらどう思うだろうか・・・
 まぁ、同盟を組むぐらいはしてもいいと思うが・・・
 そんなことを思案しつつ、ナユタさんの後に付き、再び歩き出し、と、ナユタさんがこちらに顔を向け
 「さ、そろそろ、長老のいる場所に着くぜ!ほら!」素早く顔を戻す
 ナユタさんにつられ左肩側からナユタさんを避け正面の方を見ると、真ん前、左への曲がり角直奥の駐車スペース、そこに布を広げ座る痩せこけた老々人がいた、
 「あれが、長老?」
 胡坐をかいているにもかかわらず灰色の石の杖で自身を支え、体で、薄汚れた布を前の開いたテントの様に広げており、
 中ではぼろぼろの布をいくつも重ねて服としていて、頭にもぼろ布の少し高めの帽子をかぶり、その下では、幾重もの深いしわを刻まれた顔がその目を閉じ、ただ静かで粛厳な表情を浮かべている
 「長老!街であった人を連れて来たぜ!」
 
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