バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

策謀の中の少女/1 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン11話 策謀の中の少女1
 
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 「ていっ!」
 目の前の金属の皿に包みから外したクリスタバーガーを叩き付ける!
 ダンッ!
 クリスタバーガー・・・端的に言えば石のようなパンズに厚いハンバーグ型の重黒紫の宝石を挟んだものだ、
 僕の名前は鋼野 双歩(ハガネノ ナラブ)、飛角小学校四年生!
 童顔だのなんだの言われ、茶髪の前を上げた髪型をし、上着に袖端下端が白く左肩の裏に車輪と飛行機の片翼がくっついたようなオブジェが付いている赤いジャケットを着て、中にオレンジ色のシャツを着、腰に茶色いベルトを巻き、下には濃い色のジーパンと白いスニーカーをはいている、
 そして、僕が今助手席に乗っている車、それは、全体を緑色で偽装し、パトライトの部分は大きな麦わら帽子のように見せかけられている
 「双歩!早い目に食べて授業の再開だ!」
 「わかってるって、食事くらいゆっくりさせてよ」
 「ああ、言われてみればそうだな、少し黙っていよう!」
 まったく・・・
 そう、今会話したこの車がカーディン、元はパトカー型のロボットで、緑と麦藁帽の車に偽装している、
 生真面目なのが玉に傷ではあるものの、こちら側のデータをある程度ではあるが持ってるし一応の教師役でもある、旅の友としては申し分無い
 こちらの方に来て二週間ほど、一応の目的地はあるものの、そこまではどうやら未だ遠いようだ、ここに来るまでに隙を見てはカードもとってきた
 まず、ルストショルダーハンド・パイルバンカー、効果を防ぐ効果だが、
 発動条件で他カードと差別化できるだろうか・・・
 続けて、ウェザリングショルダーハンド・ローテートシールド戦闘スキップを防ぐ効果と戦闘をスキップさせる効果が同居している不思議なカードだ、
 状況によって相手のモンスターをトラッシュに送れるのが肝かな・・・?
 それから、機械荒野の巻き砂、相手のモンスター全体のパワーを下げるカードだ
 コストが高い分、効果も高いし、場合によっては相手のモンスターも一体、トラッシュに送れる
 それに、機械荒野の流れ石、こちらも相手のモンスター全体のパワーを下げる、
 これは相手一体を選んでさらに下げたり、状況によっては相手のモンスターのターン終了時のトラッシュ送りと戦闘時のスキップを同時に行う
 で、今度は機原盾石の大岩、相殺により発動できなかったスキップ効果をもう一度発動させられるかもしれないカードだ、
 こいつも相殺させられるかもしれないが、コストの低さと発動範囲の広さが魅力だ、二枚目以降のスキップ効果持ちカードとして採用の余地があるだろう
 それに、ローラードブーメランサイス、相手のパワーを下げて、下げきれればトラッシュに送るカードだ、
 トラッシュに送れなかった時にさらにパワーを下げるのが印象的っぽい
 次いで、連撃波動の途、相手のモンスターの数だけ自分のモンスターの効果を発動できる特徴的なカードだ、
 コストが高いのとパワーを上下させる効果は一回のみなのがネックだが、うまく使えば色々ひっくり返せそうではある
 んで、機石 ニードラリア、パワーが一定以下のモンスターをトラッシュに送る効果だが、
 注目すべきはトラッシュに送る以外に山札の一番上に送れることだろう、相手が山札からカードを引くのを一枚、潰すことができる
 そして、僕は今、助手席に座る僕の目の前にあるクリスタバーガーを、右手の金属のすりこぎ棒を思い切り幾度も幾度も叩きつけて叩きつけて割りつつ、皿、もとい、すりこぎ鉢で一気にすりつぶす!
 ゴリゴリと石の砕く音が響いていく、最初は腕が痛くなりもしたがすでに慣れたのか痛みも無い、
 ハンバーガーをすりこぎで砂状に砕くというのは何とも奇妙ではあるものの、いかんせん、こうしないと食えないのである、
 ハンバーガー一つ食うのに難儀している中、金属店でこのすりこぎ棒と鉢を見つけ、即座にカーディンに頼んで購入してもらって以降、これないと食事の一つも出来やしない・・・
 と、こんぐらいか・・・
 そこに残ったのは肌色の砂とガラス状の黒紫の粒、さらにそれらの小さめの塊のかけらだ、
 お袋や親父が見れば間違いなく口に放り込むのを止めるだろう、だが、不思議とお腹が痛くなったことは一度も無いのだ、固くても食料は食料というわけである・・・よい子はマネしないように、って誰に言ってんだ僕は・・・
 すり鉢を口に当て、すりこぎを箸がわりに砂と粒を一気にかきこむ!
 ザザーッ!!
 ううむ、相変わらず、味は少し塩味がする程度、
 だけど、何より口の中の水分を持ってかれる、水、水分、ウォーター・・・
 右手のすりこぎをすり鉢に入れつつ手を離し、右肩後ろを向いて後部座席にある水の入ったペットボトルみたいな容器をその右手を伸ばして取り、
 正面を向いて助手席に戻りつつ左手をすりこぎ鉢から離して容器の白いふたを回し開け思い切り振り上げ飲む!
 ゴクッゴクップハッ!ふぅ・・・
 容器から口を離して一息つき、左手のふたを閉める、にしても、だ、
 この銀ラメやちぎった銀紙の入ったような水も、少し硬い感触がするもののごく普通の水と一緒のようだ、無論、体の調子が悪くなったりはしない、
 普通に銀のラメや銀紙の入った水なんぞ飲んだら死ぬ・・・までは行かないかもしれないだろうが、少なくとも腹を壊すのは確実だろう・・・
 そのまま後ろの座席に水とすりこぎすり鉢を両手で持って戻し置き、体の向きを前の方に差し返し、
 お、建物群が見えてきた!
 
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