カードゲームライトノベル Wカードフュージョン14話 メインサーバのありし場所4
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「これって、一体どうなってるの?」
いきなり消えた影、一体どういう
「わからない、だが、こちらに来いという事だろう、下の方に何かが走った後がある」
確かに荒野にはかすかだが、直線に伸びる後のようなものが・・・先の方にはいくつかの岩の奥に岩山があるが・・・
「行こう、何が待っているかはわからないが、な、」
「うん」
そうして、その後を追い・・・
「お、そろそろ見えて来たぞ」
へ?何が?思わず先の方を見る
「あれは・・・?」
そこにあったのは荒野の寂れたハゲ岩山が立ち並ぶ中、たくさんの色違いの巨大なトラックが方々の方向を向いて並んでいる場所、
まさか・・・あそこにいくのか?
と、誰か人影があるのが見えた、その人影は、木の様な箱に腰掛け、こちらを鋭く見据えている・・・
事情を聴くなら、あそこからの方がいいか・・・
カーディンがその前で停車する
「お前か?この作戦に参加したいというのは?」
いきなりカーディンに話しかけてくる大男、
なんだ?作戦?どういうこと?
あの影はこの大男・・・でもなさそうだ、この人間のような足で、あの直線状の跡が残るわけがない・・・
立ち上がり、カーディンの方を見下ろしているのは、筋骨隆々の大男、とはいっても成人男性としては、だが、
その顔にはサングラスをかけ、垣間見えるその顔は濃ゆい、といっても、男らしさに振った濃ゆさだが、
短めに逆立った髪は砂漠の色、体に緑のタンクトップを着て、下の方に砂埃の付いた迷彩色のズボンを着ている、
だが、その筋肉盛り盛りの両腕には、九十度ずつ、内部の機械を露出させるように銀色の線が入っている、
やはり、人間ではなくロボットなのだろう
「作戦とは何の事だ?私は怪しい影を追ってきただけだが?」
「とぼけるんじゃない、報告にあった通りの容姿だ、それに、その中にいるんだろう、出てこい!」
ぐ・・・僕の事を知っている・・・
「双歩、どうする?」
う~ん、それならあのジャミングをだすスーツを着て・・・
「ジャミングスーツを着ても無駄だ、お前達に渡されたスーツ、その波長は知っている」
う・・・うう・・・しょうがないなぁ・・・
敵だろうか・・・いずれにしても、外に出なければならないようだ・・・回れ右して逃げることも出来るが、これがあの城に何か連絡しないとも限らない、
一旦気を引くためにも外に出た方がいいか・・・それに、一概に敵だとも思えないんだよなぁ・・・
「外に出るよ、カーディン」
「ああ、気を付けてな」
右腰のシートベルトのスイッチを押してシートベルトを外し、左手で助手席側の扉を開け、外に出る、
「初めまして、僕の名前は鋼野 双歩、そして、こっちはカーディン!」
「挨拶が遅れたな、初めまして」カーディンが遅れて挨拶を返す
「何だお前は・・・?」
その大男が明らかに僕の方に敵意を持った目を向けてくる、といっても、サングラスに阻まれそんな感じがするというだけであったが・・・
「まさか、貴様が作戦に新しく参加するというやつか?名前は聞いているが・・・」
名前・・・?僕の・・・?一体誰から・・・?
ドアの横に立つ僕をその大男がじろじろと見る
「どうなっているんだ?仔細は聞かされてなかったが、まさか、人間の子供か?」
「そうだけど・・・」
「却下だな」
「はい?」
何だいきなり、人の事をじろじろ見て、その直後に参加するかもわからない作戦にいきなり却下なんて・・・
「理由を教えてほしそうだな、ならば教えてやろう、お前は真正の人間でおまけに子供だ、戦力たりえることは無い、わかったか」
あ~なんか、懐かしさすら感じるな、この漢字、え~っと、なんて言い返したら・・・っていうか、参加すること前提で進んでるけど・・・
「ならば、ここにいる理由などないな、私達は城への侵入経路を探すので忙しい、双歩、すぐにここを離れよう」
まぁ、そうなるよね・・・仕方無い
「わかったよ、カーディン」
「待て、お前達は城へ潜入するためにこの作戦に参加するんじゃないのか?」
え・・・?思わず大男の方に振り返る
「城への侵入経路、知ってるの?」
「そうだ、この作戦がそうだ、俺達は城に潜入するためにこの作戦を・・・打つ」
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