バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

メインサーバの元、現れしエンジニア/19 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン17話 メインサーバーの元、現れしエンジニア19
 
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 「確かこの辺り・・・だよね?」
 「横にスライドしただけだから、ここを右に曲がればいいはず・・・」
 ガイキシンの元を離れ幾星霜、っていうほどでもないけど走る、
 辺りは城が真っ二つになった影響か、上の方に青空が見えている、メインサーバの方に行くまでには、色々会った気がするが、すでに誰もいなかった、
 燐機・荒と堤機・率はガイキシンの命令に従って引いたのだろうか?リュッケンとアリスも?レオン君はレオリングと合流出来ただろうか?
 いずれにしても、今はそんなこと気にする必要は、無い、気にすべきは、映命さんが向こうに戻れたか否か、それだけだ、カードバトルでかなり時間を喰ったから、向こうに戻れたと信じたい
 「双歩、曲がるぞ」
 「うん」
 カーディンが運転席側の方に90度、曲がって行く
 そして入り込んだ、黒灰の色の窓無しビル街に天井をしたような規則正しく十字路持つ昏い通路を、そのまままっすぐ、である
 「確か、城の移動した距離から計算すれば、この辺りのはず」
 と、前の方に黒い兵士が見えた、卵型の頭に黒金の高そうな鎧をまとって、右手に、上に一本の刃が備わった黒い棒の槍を持つ兵士だ、
 が、僕達の方を見て、オロオロと左右を見回した後、向こうの方へと向いて走って消えていく、なんだったんだ一体?
 「ガイキシンの命令が効いているようだな」
 あ、ガイキシンが手ぇ出すなって言ったから、どうすればいいかわからずに退散していったのね、あの様子だと、ガイキシンより強いと認識しているか、ガイキシンがとにかく行き道を邪魔するなとか、そういった類の命令をしたに違いない
 「とにかく、ここだ」
 カーディンが助手席側の部屋の出入り口に向かって曲がり、止まる
 「でもここって・・・」
 目の前にあるのは、黒金で、つたのような模様が付いた大きな扉、
 そう、ここは僕の記憶が違ってなければ、位置的には、エルドガンの部屋のはずであるが・・・?
 「位置がずれた結果、この部屋が出入り口になってしまったのだろう」
 そういえば、確かにそれぐらい、この部屋の地下から門のある部屋に移動した気がするな
 「とにかく、入ろう」
 カーディンが自身の両サイド下から補助アームを取り出す、鉄パイプと球体関節で繋がれ、先の球体には三本の端の丸い三日月上の指が付いたもの、
 それを上の方から、正面のつたの部分裏に隠されたノブの部分に入れて指で引き抑え、扉を開く
 ガチャ!
 開かれた先には、殺風景な部屋と、正面床に開いた下に行くための穴がある、そして、その穴の左側には白衣を着た、赤い髪の女性が、エルドガンがいた!
 「エルドガン!?」
 「いや、落ち着け双歩、こいつはフェイクドールだ!」
 フェイクドール?あ!エルドガンの姿をして、色をコピーしたやつか!
 なるほど、確かにそいつは、こっちの方をじーっと見ているだけだ、
 周りを見ると、クリーム色の壁紙に、右手奥に木のような石で作られた階段があり、正面に同じ素材のU字型カウンター、左手奥には石で造られかつ、横一杯に四角の彫形が施されたドアがあって・・・と、
 どうやら、何も変わっている所はなさそうである
 「この下の出入り口なら、みんなも順番に入ってくればどうにかなるだろう、一部、きつそうなのはいるが・・・」
 確かに、ジャイロのプロペラとスパイクの大きさではきつそうではある、
 が、そんなことは言ってられない
 「カーディン、この先、どうなってるかわかる?」
 「ううむ、この先は一気に落ちるようになってしまっているようだ、スライドした後、対応するようにはできていないのだろう、まず、私が下に降りてみるから、双歩は降りて欲しい」
 「わかった」
 急いで右手で右腰の金具のスイッチを押してシートベルトを外し、左手でドアのロックを引き上げ外し、その手でドアノブを引いてドアを開け、後ろ手で閉める
 「それでは、とりあえず、のぞいてみよう」
 カーディンが前進し、穴の中に体を少し入れる
 この間もフェイクドールは何も言わず、じーっとこちらを見るだけである、ちょっと怖いんだけど・・・
 「着地点には誰もいない、少し降りてみる、いざという時は牽引用ロープを上に投げるから、それで引き上げてくれ!」
 「了解!「了解!「わかった「ええ「わかりました「わかったぜ!「よしわかった」
 「それじゃあ、とう!」
 カーディンが前進!穴の中に吸い込まれるようにして落ち
 ズドン!!
 下で大きな音が響く!
 「大丈夫だ!とりあえず、一人一人、そうだな、まずは双歩から降りてきてくれ、受け止める!」
 「はーい!」
 言われ、穴に向かう下り坂に入る、前回は先があるとわかったから怖くなかったけど、先が途切れているとすれば結構怖い、
 と、穴の先に行った時、下の方にある部屋が見えた、
 黒つやな石材が覆う部屋で、床には二つの白い物体が設置されている、
 左手の方にあるのは上が左下斜めの四角い白箱のようなコンソールで、その上には、中央にキーボード、手前や左の方に丸や四角に白、黒、赤、緑、薄青と様々な色や形のボタンがあり、奥側にレバーが付いていた
 そして、部屋の中央、そこには、四角いキューブを集めて作った土台と、その上に同じく四角い立方体を集め構成された大きな輪っかがあった、
 と、下の方、左手の装置のさらに左の方から、部屋の中央装置の前に向かって一人の人間が出てきた、その人間を見て、僕はほっと胸をなでおろし
 「双歩、早く降りてきてくれ」
 「わかった」
 いつの間にか足元にまでカーディンが人型に戻ってその開いた金属の右手の平を寄せてくれていた、どうやら、下でロボモードに変形していたようだ、
 ちゃっちゃとその手の平に乗ると、カーディンが床にまで降ろしてくれた、天井から床までかなりの距離なので、僕だけでは降りられなかっただろう
 「ありがとう、カーディン」
 「どういたしまして、さ、早くそこからどいてくれ、後がつかえている」
 「わかった」
 カーディンが僕を見る中で返し、僕は部屋の中央前の方に行く、
 そして、そこで僕の方を見る、その人に向かい問いかける、
 「大丈夫だったの・・・?」

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