バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

急襲、キューブフィアーザー!守れ、牧場!!/7 WカードFu

f:id:OirenW:20170721181016j:plain
 
カードゲームライトノベル Wカードフュージョン13話 急襲、キューブフィアーザー!守れ、牧場!!7
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 「あれは・・・!!」
 見ると、大きめの四角をつぎはぎしたようなロボットが、地にその右の拳を大きく打ちつけている所だった!!
 遠くから見る限りでは、頭があり、胸筋が大きなブロックで一つに、腹、両腕、両拳、足の左右上下の二組と、それぞれが腐ったような灰色の真四角のブロックで出来たロボットだ、
 恐らく、あの右拳の先には、リュッケンかアリスの部下がいるのだろう、下にいるのか、左右前後のいずれかに逃れたのかはここからは確認できないが・・・
 と、向こうから狼がかけてきた、左右上の方に太い黒のラインの入った灰色の毛皮をまとい、右前足に鉄の鎧を付けたやつだ、そして、その狼がリュッケンの方を見て、リュッケンに向かって吠える!
 「グァン!グワン!」
 「ああ、はいはい、了解了解、みんなに逃げるように伝えといて」
 来た灰色の狼はリュッケンの言葉を聞き、即座に踵を返してあのロボットの方に戻って行く・・・
 「どうやら、出番みたいよ、お二人さん」
 「そうみたいだね・・・」
 「そうみたいだな・・・」
 少しため息が出そうになりつつもカーディンに駆け寄り、右手で助手席のドアを開けつつ中に入って左手でドアの取っ手を持ってドアを閉め、
 左上のシートベルトの金具を引き出して右腰の近くの金具に付ける、と、
 アリスがカーディンの、僕が座る窓のそばまで駆け寄ってきて、カーディンが声を取るためか少し窓を開ける
 「じゃ、頑張ってきてね!」
 明らかな愛想笑いをうかべて右手を振るアリスに少しあきれつつも、僕はカーディンに切り出す!
 「行こう!カーディン!!」
 「うむ!」
 カーディンが大きく右半身に向かって曲がり、ロボットに向かって走り出す!
 その周りでは、色々な狼と兎が方々に逃げて行ってるのが見えた、
 背中に飛行機の翼が付いた兎、砲台を背負った狼、左右に青い四角形の板を広げ付けた兎、ミサイルのような狼、等々、
 見たことあるやつもそこここにいる、リュッケンとアリスがいなくなった後、総崩れになってしまったようだ、
 そして、しばらく走り続けた先、向こうの方でロボットのその目と振り上げられた拳が狙う場所に、小さな兎がおびえ、丸まっている姿が見えた!!
 「カーディン!!」
 「大丈夫なのか?」
 「行けるさ!このタイミングなら!!」
 カーディンが右前輪にカーブしつつ止まって行き、その瞬間に右腰の金具のスイッチを押してシートベルトを外しつつ左手でドアを開けて兎の方に走り込む!
 と、ロボットが右拳を大きく上げて振り下ろしてきた!
 だが、僕は兎を両手で掴み、向こうのロボットの股下に急ぎ走り込んだ!!
 ズゥン!!
 背後から大きな音がして、振り返ると、そこにはロボットの大きな拳が見えた、
 しっかりと裏からは握られた五本指が見える、どうやら、握ったら四角くなる構造のようだ、
 まったく、余裕だったとはいえ、よくよく考えたら危なかったなこれ、この兎が動かなかったり、拳の速度が速かったらどうなってたことか、
 と、抱きかかえた兎が僕の方を目を見開いて驚きの表情で見上げている、
 「ほら、とっととどっか行けい」
 兎を降ろすと、そのウサギは、ロボットの股下と拳を向こう左前足側に通ってどっかに走って行ってしまった
 ゴゴゴ・・・
 あ、ロボットの拳が上がって行ってら、今のうちに!
 急いでカーディンの下に戻る!!
 「ヒヤヒヤしたぞ、双歩!」
 「ま、僕もだけどね・・・」
 自嘲的な笑いが腹の中からこみあげてくるもすぐにそれをひっこめる!
 そして、右手でジャケットの左内ポケットからデッキケースを取り出す!
 上が白、下が黒の長方立方体で、中央にパトライトと羽を模したエンブレムが付いている!
 それを後ろ向こうのロボットに突きつける!すると僕の前に緑の半透明の板と緑の画面が現れた!!
 と同時に、カーディンが僕の前に間隔を開けて走り込み、
 前部を扇状に開いて両肩となしながらその間から顔が出てきて、額に着けているパトライトと羽のエンブレムがきらりと光り、
 後部が曲げていた足を延ばすように伸びて地に思い切り着けつつ体全体を宙に飛ばしながら腰が180度回転、
 肩の部分から脇を閉めるように両腕が出てきつつ両腕が180度回転してタイヤのある側を外側に回しながら、胸の部分のX字型のパトライトの下二つが振り子を上げるように胴体の側に上がって収納され、パトライトが緩いV字のパトライトとなってパーポーパーポーと音を出しながら光り、
 カーディンが大地に着地し、ロボットを見上げる!
 さて、次はこっちの番!
 右手のデッキケースを緑の半透明の板の左手側に置く!
 すると、デッキケースからデッキが外れてひとりでにシャッフルされて山札になりつつその場に置かれ、
 デッキケースの方は上下反転しつつその山札のさらに左側に置かれて、
 緑の画面に白文字でライフカードを5枚置けって指示が出た!
 ということは、通常ルールか、
 とりあえず、右手で山札の一番上から一枚引いて中身を見ずに緑の板の手前に置いてライフカードとし、
 これを合計五回繰り返して横にずらっと並べて五枚のカードをライフカードとして、
 続けて、緑の画面に出た指示通り、
 右手で山札からカードを引いてちらっと見つつ左手に移して手札とし、
 それも計五回繰り返して五枚のカードを手札として、
 改めて、巨大なロボットの方を見上げる、
 兎に気を取られて気が付かなかったけど、体躯はカーディンの五、六倍ほどの高さ、容量となるともっとだろう、
 それらが灰色の、若干緑ががっているけど、の11の鉄と石が混ざったブロックで作られており、
 ぶっといワイヤーで繋がれ、
 顔などは、右の方だけにある黄色い大きな目玉とところどころ欠けた凹凸の上下の歯や右角が大きくへこんで左側の目の空洞を潰している頭部分などで、どこか怪物の雰囲気もあるように見て取れる、
 少し怖いが、こんな相手にひるんでいる場合じゃない、とっとと黙ってもらって、先に進まないとね!!
 「行ける?カーディン!?」
 「任せろ!!」
 よし、それじゃあ、カードバトルのスタートだ!!
 「ガ・・・ガガ・・・ガ・・・」
 ん?なんだ、あいつの口が振動してる?何か言おうとしてるのか?
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 

oirenw.hatenablog.com

oirenw.hatenablog.com

oirenw.hatenablog.com

oirenw.hatenablog.com

oirenw.hatenablog.com