バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

御前教会の真実 ダブモン!!2話21

 

御前教会の真実 ダブモン!!2話/21
 
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 「さてと、それじゃ」
 「向こうにいるダブモンの奴から話でも」
 「あらあら、いけない子達だこと・・・」
 聞こえた声は、背後の出入り口からだった、聞き覚えのある、女の人の声・・・
 思わず、俺達はそちらに振り返る
 「あれは・・・」
 「あの人は・・・」
 「シスター・・・!」
 ・・・俺達が来た方から現れたのは一人のシスター、白い首かけの付いた紺色の服に身を包み、同じく白の留め布のある頭巾の隙間から濃い茶色の髪が覗く、左目の方の下に泣きぼくろが、口右下にもほくろのある、
 そう、教会の前で俺達と応対していたシスターだ、その横には、大きな蜜蜂のようなダブモンが存在している、
 しかしながら、それは蜜蜂のようでありながら、首に白い毛の集合体のようなものをまとわりつかせていたり、一番前の手に人のような白く、手首が輪が付いているように膨らんだ手袋が付いていたり、
 何より本来針のある部分が平べったい返しのある耳かきの様になっているほか、全体的に愛嬌があり、おおよそ、普通の蜜蜂とは違う者のように見える、
 と、そのシスターが少し余裕と容赦なさを醸し出しながら
 「まさか、こんなところにまで来て秘密を知ってしまうとはね・・・でも、生きて返すわけにはいかないわ、かわいそうだけど・・・サキュビィヤ!」
 ビビッ
 なんだ、あの蜂、サキュビィヤがシスターに向かって行って
 「あなた達のこの陣のエネルギー利用させてもらうわね」
 一体化する、
 シスター達が光に包まれ・・・晴れた時には一人の女性がそこに立っていた・・・
 頭は頭巾をかぶったシスターのままである、そう、頭部は・・・
 その首から下は、その均整のとれた豊満な肉体にピンク色のビキニワンピース水着をまとったような姿となっていて、背中に蜂の羽が、臀部に蜂の腹部と針があり、左手に紫のエネルギー状の槍を、右手に大きな耳かきを持っていた、
 そのビキニワンピースの胸中央には金ふち水色の楕円の宝石に蜂の羽が付いたようなものが付いており、
 その妖艶な姿を思う存分に見せつけており、俺達はすっかり呆然となってしまった、
 (うわ~)
 (良星が好きそう・・・)
 「さぁ、今ここで始末を」
 「あんた、その恰好で恥ずかしくないの?」
 そんな中、シスターに冷徹な言葉を投げかけたのは蜜羽さんである、
 蜜羽さんは少し目を細めた冷ややかな視線をシスターに送っている、
 その目線に、シスターは自身の体を見おろし、その顔が真っ赤に染まって行き
 「な・・・何よコレ!?」
 自身の体を隠す様に両手両足を曲げ、座り込んでしまう
 「お尻の方、見えてるわよ~」
 蜜羽さんの言葉に、足の曲がる力が強まり、足先が伸びる
 「う・・・うぅっ・・・」
 「っていうか、あんたねぇ、一体いくつよ、そんなかっこしていい歳じゃないでしょ?」
 「う・・・うぅ・・・さ・・・さんじゅ・・・(三十)」
 三十であの恰好か・・・とてもそうには見えないけど・・・見方によっては似合ってるし・・・
 「ええい、うるさい!」
 が、この状況に慣れたのか、顔を赤くしながらも立ち上がり、左手の槍を勢いよく前に横方向で出しつつ威勢よく
 「今ここで・・・あなた達の口を封じるわ・・・!」
 二振りの得物を手に、背中の羽を動かして、一気にこちらへと飛んで来る、
 「シャドウブレイド
 しかし、その前に跳びだしたカンテーラに慌てて両の得物を前に出し、だがそれも、カンテーラの剣に止められ、
 ガキン!
 交差させた槍と耳かきと白銀の剣が拮抗し、鍔ぜり合う
 「おい、早く先に進めろ、援護だ援護」
 「わかってる」
 右手でチャージゾーンの表のカードを裏に
 「リチャージ」
 そこから山札の一番上のカードを引き
 「ドロー」
 出てきたのは・・・よし、こいつで・・・
 一旦それを左手の手札に入れ、手札から二枚引いて、3番とチャージゾーンに裏側で置いて
 「セット」
 3番のカードを・・・表に!
 「オープン!」
 と、シスターが弾かれたように上に飛び、一気に急降下してくる、それを受け止めるカンテーラ、しかし、飛行の勢いからか押され切り、その刃を弾かれた
 「しまった!?」
 そのままシスターがこっちに飛んでくる、あの勢い、ウィルピーやカミキリスじゃ止められないか、ええい、
 「来い、マキイドン!」
 シスターの槍と耳かきを、突如現れた青く刺々しく大きな巻貝が受け止めた、さらに、巻貝が回転し、それを弾く
 「ぐっ!」
 どうやら、貝の一番外側、巻いている部分少し裏の方に巻いている外側のように輪になっている部分があり、幾多の棘の生えたそこが、駆動するタイヤのように回転し、それが自身を回転させているようだ、自身を固定するか動かすかは棘を動かし調整しているのだろう
 その裏の開いている部分の中から笑う口のようなものが覗いている
 「ダブモンNo.132、巻貝の井戸掘り屋、マキイドン」
 シスターが様子をうかがうためか上に飛ぶ
 「守りは任せた」
 それを追ってカンテーラも上方に飛んで行く・・・
 ・・・画面に一枚のカードが写っていた、サキュビィヤというカードだ、シスターと一緒にいたダブモンの名、間違いなくあの蜂型ダブモンのカードだ・・・
 「ダブモンNo.137、夢幻の耳かき屋、サキュビィヤ」
 と、コストだ、俺はチャージゾーンのカードを三枚表に、ウィンドエレメンタルパワーウィング、ウインドエレメンタルインボルブ、エレメンタルパワード・マルチ、
 画面に四枚のカードが写った、サキュビィヤのコストだな、ケイブエレメンタルパワー、裏空洞のその場所で、ガベアック、エレメンタル・パワー・アース・スタチュア、
 「シャドウブレイド
 「イヤーピック!」
 そんなこんなしてるあいだにも、大声と共に空中でカンテーラの剣とシスターの耳かきが激突する
 「ポイズンスピア!」
 そこにシスターのもう一方の手に持つ槍が突き出される、剣で自身を耳かきから弾いて避けるカンテーラ、
 「ポイズンスカッティング!」
 とシスターの背後の宙にたくさんの小さな毒針が現れ
 「行け」
 シスターの毒槍を振るっての指示により辺り一面にばらまかれる、ってこっちにも来る
 「皆さん、マキイドンの陰に」
 ウィルピーの指示により、俺達全員、マキイドンの陰に一直線に集まる
 「ちょっと、狭いわよ」
 「仕方無いだろ」
 「そうだよ、あれ当たったらどうなるかわかんないんだから・・・」
 「ここは我慢するですよ」
 蜜羽さんの声に思わず文句言う僕達、その間にもマキイドンが毒針を弾いていく、って、一体忘れてるような・・・
 「いつつ・・・むっ!」
 あ・・・向こうでダェクリシンが立ち上がって毒針が来る方を見て、
 「公示、ロックウォーうっ」
 看板を立てようとして毒針喰らって前のめりに倒れた、死んでないだろうなあれ、やっぱり、外に出るのは危険だ・・・
 その間にも、カンテーラはその剣ごと一直線に上に飛びつつその剣を大きく振るい針を弾いていく、やっぱり空飛べると便利だなぁ・・・
 「そこぉ!」
 が、そこに向かってシスターが思い切り槍を放り投げる、
 「甘い」
 それを右手側に体を傾け間一髪で避けるカンテーラ、だが、
 「あなたのその耳、もらったわ」
 そこに耳かきを一直線に突きつけて行くシスター
 あ、画面にサキュビィヤのカードが、これ効果扱いだ、それなら、
 「俺はマルチエレメンタルパワーの効果を発動し、サキュビィヤの効果を相殺する」
 「はっ!」
 気合を入れたカンテーラの一声で、闇のオーラが噴出し、シスターの耳かきを弾く
 「俺に耳をなじる趣味は無い」
 そのままオーラをまとった剣を思い切り振りおろし、
 「なんの!」
 シスターが耳かきで弾き飛ばすが、そのまま駿手の速さで第二撃を撃ちこみ、それもシスターが耳かきで弾き下がりながら避け、そこに踏み込みながら更に一撃、
 ガキン!ガキン!ガキン!
 三撃目も耳かきで防いだ
 「っち、らちが明かん、これなら?」
 そこでカンテラを前に出し、炎を放射、
 対するシスターは慌てて後ろに下がりながら耳かきを前方向横側に出して炎を防ごうとする
 「そこだっ!」
 そこに炎を割ってカンテーラの大上段斬、見事、耳かきは真っ二つに
 「カンテラブレイドコンボ・・・!」
  そのまま剣を引いてシスターに突き出す
 「さぁ、観念しろ、もう武器は無いぞ?」
 「あら、そうとは限らないわ・・・恥ずかしいけど・・・ポイズンスカッティング!」
 大量の毒針が宙に出現、
 「っち、そいつを使い続けるなら手加減できないぜ」
 「行け」
 右手人差し指を出した指示に毒針が周りに放たれる、
 剣を大きく三度振るい、確実に針を弾くカンテーラ、いくつかの針はかするが、さすがに、布に当たっただけに見え、効く部分は確実に防いでいるようだ
 こちらも、針が降り注ぐも、マキイドンが確実に防ぎ切り
 「ええ~ぃ!」
 大声と共に、シスターが大きい声を出してお尻の針を突き出してこっちに降ってくる、
 その状況に俺達の思考が停止する中、マキイドンが防ごうと前に動くも、背後に思い切り大きく動いてマキイドンの前を外れてこっちに向かってくる、
 がここでカミキリスが俺達とシスターの間に入り、ハサミを開いて突き出していく、もハサミが針で弾かれ毒針で突かれて爆発、消滅した、
 って、今のエレメンタル・パワー・ダーク・ネグリジェンスってカード!?
 そんなことを考えている間にも、カミキリスが稼いでくれた時間の間に俺達は各自離れ、
 シスターはマキイドンを弾きつつ一気に通過、上空まで舞い戻り
 「ふむ・・・これ以上は無理か・・・」
 顔真っ赤にしながら言ってもあまり説得力が、って、出入り口の方に飛んで行く
 「あっ、待て!」
 急いでカンテーラが追おうとする、が、その前にマキイドンの下から、まるでらせん状に針が出た様な針が付き出され、マキイドンが一気にシスターに跳躍突貫、体当たりして叩き落とした
 「きゃああああ!!」
 ドガン!
 盛大な音を立ててシスターは背から地上に墜落、
 「ううう・・・」
 急いで体を起こして立ち上がる、が、
 「シャドウブレイド
 いつの間にか近づいていたカンテーラがその剣を喉元に突きつけていた
 「っつ」
 「おっと、さっきみたいな毒針ばら撒きなんてしてみたら即座に喉元貫通するからな?まずはその変身を解くんだ、わかったな?」
 「し・・・仕方無い・・・」
 ゆっくりと、シスターの姿が元に戻って行く・・・
 が、その後ろ上から白刃の閃きが降る
 「待ちなさい!」
 
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御前教会の真実 ダブモン!!2話20

 

御前教会の真実 ダブモン!!2話/20
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 食事は持ってきていた旅中の保存食だ、宿の主人から宿泊するならと宿の料理を勧められたのだが、
 こちらを腐らせないうちに処理したいと言って断った、
 ・・・警戒のためである・・・
 食事で何かされてもかなわない、飛行空団が来るまでの間、極力自力で食事をとらねばならないだろう、
 友人も、よく警戒していた、当人の職業柄仕方無いのだが・・・
 ・・・ここの教会を疑うきっかけとなる結界のことに気付いたのは五年前、私が初めてこの村に訪れた時の事である、
 私がぶつくさと文句を言いながら神殿の結界を担当している洞窟のダブモンの様子を見に行った時の事だ、
 ダブモンには会えたのだが、なぜだか元気が無く、調子がおかしそうだった、
 そのせいか一瞬結界に揺らぎのようなものを感じた、
 教会の人にそれとなく訊くと、結界のダブモンは教会の人が管理しているのだという、
 単なる管理不足かとも考えたが、なぜか異様な胸騒ぎを覚え、教皇庁に報告、ダブモンの様子を見ると共に、管理不足かわざとかを見極めるため、ここの教会の調査を敢行することになった・・・
 だが、ここに教皇庁の者達がくるまで、住居の話は理由を付けて引き延ばすべきか、マリアナを信用してともに住むべきか、
 いずれにしても食料は下の街で手に入れた方がいいだろう、村の人間も頻繁に街まで行き来する、不自然だとは思われないはずだ、さて下の街まで行く言い訳をどうするべきか・・・
 ・・・マリアナの不興を買うかもしれないが致し方あるまい・・・
 ・・・本来ならば、マリアナ達を信頼したかったのだが、もうそれもかなわない・・・
 と、いけないな、食事の前に、まずは窓を閉めなけれ
 ビビッ・・・
 窓から何かが飛び込んで、アントイワンの背後に取り付き気付かぬ間に針を刺した・・・!?
 アントイワンが気を失い、それが宙に飛ぶと同時に前に重々しく倒れる。
 「アントイワン!?」
 思わず駆け寄り触って状態を確かめる、高熱であり、胸部側部の呼吸用の気門の息も荒い・・・
 なんだ・・・まるで病気のような・・・
 はっ!?
 上から飛んで来たの者を思わずアントイワンを抱えながら避け、ベットの横にアントイワンを立てかける
 「すまないな、アントイワン」
 すぐに向かってきた者を見ると、それはすでに大きく私の後ろに回り、
 「しまっ・・・」
 私は体当たりを受けて大きく前に倒れこみ、首筋に痛みすら走らず代わりに熱い何かが走り刺された次の瞬間には、私の意識は闇に沈んでしまった・・・
 
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御前教会の真実 ダブモン!!2話19

 

御前教会の真実 ダブモン!!2話/19
 

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 「おおい、飯が出来たよ~」
 階下から宿の主人のの大声が響く
 「おおっ、飯だ」
 「一体何だろうな」
 「楽しみだね」
 「あんまし期待しない方がいいわよ」
 盛り上がる俺達に水を差す四葉、いいじゃん、期待したってさ・・・
 まぁ、そんなこんなで部屋から出て、下に降り、
 「食事処はあっちだよ」
 おじさんの言葉に、カウンター机右側の奥に行くための通路から奥に走る、
 と、その先に開けた部屋があった、
 床の中央に簡素だが奥長の大きめのテーブル、その左右には背もたれ付きだがやはり簡素な木の椅子が並び、左手さき奥の方には食器の並んだ棚があり、
 奥の一段下がった場所には、左奥に四角い石かまどが、そばには水入りの水がめが、右奥には外に出るためのドアがあり、かまどの上には換気用か、窓も存在していた、
 そして・・・そして、そして、テーブルの上にある食事っ!
 それぞれの椅子の前には、木の丸い器に入った白くどろりとして、橙色と白色の四角カットの野菜が入ったシチュ-に、前に置かれた鉄製のスプーン、
 そのそばに、白い皿の上に大きめで硬そうな楕円形のパンが二個置かれていた・・・って、それだけかっ!肉も魚も無しかっ!?昨日の夕飯から何も食ってないっていうのに!!
 ・・・しゃーない、ま、でもうまそうな匂いがするし、味が良ければいいか!
 「さぁさぁ、早い目に食べちゃってくださいな」
 奥に居た、太ったおばさん・・・
 ごく普通の雰囲気に左右と上にまとめるような髪型をしていて、頭に少し小さめの三角巾を巻いていて、上に伸びた濃い黄色の貫頭衣を着ており、下には茶色の丸太スカートを上衣の裾を入れてはき、前に簡素な腰掛けエプロンを着けている、典型的なおばさん、
 が胸を張る、
 状況から察するに、あの人が作った物だろう、
 「んじゃ、ちゃっちゃと食おうぜー!!」
 「おー!!」
 「おー!!」
 言いながら、俺は右手の一番近い椅子に座り、兎白と鼓動がその奥に
 「本っ当に子供ね・・・」
 四葉があきれながら俺の前に座り、ウィルピー、カンテーラが飛んでその奥に進む、そして、全員が椅子に着席して両手を合わせ
 「それじゃ、いただきまーす」いただきます」いただきま~す」
 「いただきまーす」いただきますです」いただきまーす」
 俺はいの一番に近くのパンに手を伸ばして引っ掴んでかぶりつき、咀嚼し、飲み込
 「ガッ、ゴホゴホ!!」
 「ちょっと、パンは逃げないわよ、急いで食べてのど詰まらせないでよ」
 「まったく、良星は・・・」
 「よくやるよね」
 違う、これは・・・「ゴホ・・・ガホ・・・」心臓が・・・熱い!!
 「ガッゲハゲゴゲハゲホォ!!」
 「ちょっと、どうしたのよ!?」
 
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